
【 本 】東野圭吾作『手紙』
東野圭吾さんの訃報に接し、謹んで哀悼と感謝の意を表します。
東野圭吾さんのご著書のうち、初めて読んだのは文庫本として2006年に刊行された『手紙』。
文庫本が発売される3年前に初版された作品で、当時私は高校生で映画化されるタイミングで再度話題になっていて、あらすじを辿ると少し怖い思いがしたのでまずは原作を読もうと思ったんです。
映画館で見るには最後まで見ないといけないけれど、読んでいる分には怖くとも本を閉じれば良いのではと思い本に手を伸ばしました。
それまでファンタジーのような異世界へ連れて行ってもらえるような作品が好きだったこともあって、心が苦しくなりながら一冊を読み終えたのは初めての経験で、壮絶な物語に高校生の時分に起こりうる様々な不幸だと思う事柄がなんてことなく思えたのと同時に幸せの在り方のついても考えさせられました。
悲しさに、理不尽さに、怒りに触れたときにどのような言葉を心に持っていればよいのかも教わった大切な一冊です。
その後読んだ数々の作品でも、テンポの良いミステリーの中にも潜む東野圭吾さんの作品から伝わってくる勧善懲悪、正々堂々といったもののあり方も好きです。
共著での作品にも触れていますが、東野圭吾さんのご著書106作品のうちおそらく20冊くらいしかまだ拝読できておりません。
容疑者Xの献身、マスカレードホテル、流星の絆、など映像化されたメディアにも楽しませていただきました。
8月5日に発売を予定されている『永遠の記憶』を始め、これからもたくさん作品を読ませていただきたいと思います。
心よりご冥福をお祈りいたします。
【 了読 】
『 手紙 』作者 東野圭吾(文藝春秋出版)
2006年10月10日第一刷発行(毎日新聞日曜日版で2001年7月1日より2002年10月27日まで連載)

