「好きな事を仕事に出来ていいね」と、よく言われます。
しかし、『好きな事』だからこそ、辛いと感じることもありました。
洋服作りは趣味にしようと、違う仕事に就いたことも。
洋服が作りが恋しくなって、1年でアパレルの世界に戻りましたが。
今では全てが、良い経験です。
今では洋服作りは、やってて当たり前。私の一部です。
【作るために生まれてきた!】
子供のころから“おしゃれすること”と“何かをつくる”ことが大好きでした。
高校の家庭科の授業でブラウスを作ったことがとても楽しく、「もっと作りたい!」という想いは膨らみ、母に頼んでミシンを買ってもらいました。ずっしりと、それはそれは重い、コンピューターミシン。
しかしその時はもちろん、型紙など作れるはずもなく、市販の型紙を購入してブラウスやスカート、甥っ子の子供服など、素人なりに楽しんで作っていました。
【とことん突き詰めてしまう性格:必要なことは最短距離で】
これ!と思うことをスタートさせたらトコトン突き詰めたくなる性分の私・・・
“将来はお洋服を作るお仕事がしたい”という夢(というより、私には「予定」でした)を叶えるために選んだ進路は迷いなく、大学の家政科ではなく、服飾専門学校!
大学の4年間で学ぶことを、専門学校では1年で習得すると聞き、迷いは全くありませんでした。その中でもデザインより“作ること”を重視している学校を選んで進学しました。
【パタンナーという職種】
専門学校を卒業して、アパレルメーカーに「パタンナー」として就職。
ターゲットは40~60代のミセス、プレタポルテ(高級婦人服)を企画・製作する会社。
パタンナーとは、洋服の型紙を設計・製図する人のこと。
【無理難題と格闘の千日修行】
ここで営業担当の女性からパタンナーに突きつけられる課題は「ゆとりがあって着心地がいいのは当然!それでいて細く見える服じゃないとダメ!」
1点1点出来上がったサンプルを試着され、繰り返し言われるこの言葉。
新人の私には、無理難題を言われている!!としか思えませんでしたが・・・
「ゆったりしてて細く見える??」
そんなことってできるの??矛盾してるんじゃないの??
仕上がりサイズを小さくすれば当然見た目は小さく(細く)なるけど、窮屈。窮屈感をなくすためにサイズを大きくすれば、ゆとりは出来るけど見た目も大きくなる。
【磨かれていく技術】
普通に平面で考えたらそうなのですが、洋服は立体です。
型紙という平面の紙上に引かれた線を立体に組み立てたとき、この曲線はどのように見えるのか、どこにタックやダーツを取ることで見た目も着心地もよい洋服になるのか・・・
頭の中で平面のものを立体にイメージしながら
「ゆとりがあって着心地がよく、細くスタイル良く見える」
そのことばかりを考え求めて、毎日毎日、線を引き続けました。
【お金をいただくというマインドセット】
チーフに出来上った型紙をチェックしてもらうのですが、袖ぐりや衿ぐりなどの線を目の前で消されて引き直される、なんていうことはしょっちゅう。
「商品としてお金をいただく仕事をするのですから!」と、その厳しさは当たり前。
わかっていても、技術の低さを無言で突きつけられるその瞬間は、悔しさで涙を流したのがまだ昨日のようです。
直線はだれが引いてもまっすぐな線になりますが、曲線は、ほんの0.1度でもカーブが違えば、違う線になります。
デザインによって、素材によって、サイズによって、必要な曲線は違います。ですから、いつもこれ!と決まったものはないのです。
自分なりに考えて引いた線を目の前で消されることは正直ショックでしたが、そのおかげで必要な曲線の「感覚」を身につけることができました。
それは次第に“引いた線を消される”ことが少なくなってきたことで実感できました。
【一万六千時間】
「一万時間の法則」(どんなことでも練習時間に1万時間を費やせばプロとして食べていけるという法則)を軽く超え、ふと気づいて振り返ってみたら...入社して6年5か月。
週50時間、月間200時間、年間2400時間...
トータル約1.6万時間もの間、『細く見えてゆとりがあって着心地が良い』パターンを求め考え続ける、試行錯誤の時間に費やしていました。
【綺麗なシルエットは、縫製技術だけではダメ、土台に良いパターンがあってこそ!】
縫製を依頼していた工場は、ほとんどが大阪市内にありましたから、工場のを訪問し、職人さんにどんなパターンが縫いやすいか、綺麗なシルエットが出るのか、教えていただくこともありました。
どんなにすばらしい縫製技術があっても、パターンがダメならすばらしい商品には仕上がらない。職人さんはそのことをよくご存知で、腕の良い職人さんほど良いパターンにこだわられていました。
その後、ターゲットの違うアパレルメーカーに転職を12年の間に2回。ヤングカジュアル、キャリアを扱うメーカーに6年半、ユニフォームを扱う商社に6年。
全ては初志貫徹。「着心地が良くてスタイルが良く見える服を作りたい、着てもらいたい」
複数のメーカーでパタンナーとして経験をつめたのは、柔軟な感覚と幅のある知識・経験を養うのに大きく役立ちました。
ミセスとヤングでは、基本のサイズはもちろん、ゆとり寸法の取り方も違いますから。
【体のラインを知り尽くしているからこそ】
よく50~60歳代の女性から、若い人の服は「サイズは入るけど、身体にしっくりこない」「袖口だけが小さい(ある部分だけがサイズが合わない)」「サイズはいいのに体のバランス悪く見える」というお声を聴きます。
それは若い人とご年配の方とでは、身体のラインが違います。たとえば、バストやヒップの高さ、背中や腕のお肉のつき方・・・
また、同じ年代の方でも人によって、体つきは違います。
既製服はそのターゲット年齢の一般的なサイズで作られていますから、すべての人に合うはず、ないんじゃないでしょうか。
【年齢を活かす服作り】
20歳代の若者たち、せっかくのその素晴らしいスタイルを台無しにしてしまうお洋服はもったいない!
0歳代の皆様、もう歳だから・・・と、諦めないでください!体型に合ったお洋服は、あなたの美しさを十分に引き出してくれます。ひとまわり若くなれるかも?
☆引き続き<2>もお読みいただけたら嬉しいです。
こちら→☆
copiaクリエイター みほ
しかし、『好きな事』だからこそ、辛いと感じることもありました。
洋服作りは趣味にしようと、違う仕事に就いたことも。
洋服が作りが恋しくなって、1年でアパレルの世界に戻りましたが。
今では全てが、良い経験です。
今では洋服作りは、やってて当たり前。私の一部です。
【作るために生まれてきた!】
子供のころから“おしゃれすること”と“何かをつくる”ことが大好きでした。
高校の家庭科の授業でブラウスを作ったことがとても楽しく、「もっと作りたい!」という想いは膨らみ、母に頼んでミシンを買ってもらいました。ずっしりと、それはそれは重い、コンピューターミシン。
しかしその時はもちろん、型紙など作れるはずもなく、市販の型紙を購入してブラウスやスカート、甥っ子の子供服など、素人なりに楽しんで作っていました。
【とことん突き詰めてしまう性格:必要なことは最短距離で】
これ!と思うことをスタートさせたらトコトン突き詰めたくなる性分の私・・・
“将来はお洋服を作るお仕事がしたい”という夢(というより、私には「予定」でした)を叶えるために選んだ進路は迷いなく、大学の家政科ではなく、服飾専門学校!
大学の4年間で学ぶことを、専門学校では1年で習得すると聞き、迷いは全くありませんでした。その中でもデザインより“作ること”を重視している学校を選んで進学しました。
【パタンナーという職種】
専門学校を卒業して、アパレルメーカーに「パタンナー」として就職。
ターゲットは40~60代のミセス、プレタポルテ(高級婦人服)を企画・製作する会社。
パタンナーとは、洋服の型紙を設計・製図する人のこと。
【無理難題と格闘の千日修行】
ここで営業担当の女性からパタンナーに突きつけられる課題は「ゆとりがあって着心地がいいのは当然!それでいて細く見える服じゃないとダメ!」
1点1点出来上がったサンプルを試着され、繰り返し言われるこの言葉。
新人の私には、無理難題を言われている!!としか思えませんでしたが・・・
「ゆったりしてて細く見える??」
そんなことってできるの??矛盾してるんじゃないの??
仕上がりサイズを小さくすれば当然見た目は小さく(細く)なるけど、窮屈。窮屈感をなくすためにサイズを大きくすれば、ゆとりは出来るけど見た目も大きくなる。
【磨かれていく技術】
普通に平面で考えたらそうなのですが、洋服は立体です。
型紙という平面の紙上に引かれた線を立体に組み立てたとき、この曲線はどのように見えるのか、どこにタックやダーツを取ることで見た目も着心地もよい洋服になるのか・・・
頭の中で平面のものを立体にイメージしながら
「ゆとりがあって着心地がよく、細くスタイル良く見える」
そのことばかりを考え求めて、毎日毎日、線を引き続けました。
【お金をいただくというマインドセット】
チーフに出来上った型紙をチェックしてもらうのですが、袖ぐりや衿ぐりなどの線を目の前で消されて引き直される、なんていうことはしょっちゅう。
「商品としてお金をいただく仕事をするのですから!」と、その厳しさは当たり前。
わかっていても、技術の低さを無言で突きつけられるその瞬間は、悔しさで涙を流したのがまだ昨日のようです。
直線はだれが引いてもまっすぐな線になりますが、曲線は、ほんの0.1度でもカーブが違えば、違う線になります。
デザインによって、素材によって、サイズによって、必要な曲線は違います。ですから、いつもこれ!と決まったものはないのです。
自分なりに考えて引いた線を目の前で消されることは正直ショックでしたが、そのおかげで必要な曲線の「感覚」を身につけることができました。
それは次第に“引いた線を消される”ことが少なくなってきたことで実感できました。
【一万六千時間】
「一万時間の法則」(どんなことでも練習時間に1万時間を費やせばプロとして食べていけるという法則)を軽く超え、ふと気づいて振り返ってみたら...入社して6年5か月。
週50時間、月間200時間、年間2400時間...
トータル約1.6万時間もの間、『細く見えてゆとりがあって着心地が良い』パターンを求め考え続ける、試行錯誤の時間に費やしていました。
【綺麗なシルエットは、縫製技術だけではダメ、土台に良いパターンがあってこそ!】
縫製を依頼していた工場は、ほとんどが大阪市内にありましたから、工場のを訪問し、職人さんにどんなパターンが縫いやすいか、綺麗なシルエットが出るのか、教えていただくこともありました。
どんなにすばらしい縫製技術があっても、パターンがダメならすばらしい商品には仕上がらない。職人さんはそのことをよくご存知で、腕の良い職人さんほど良いパターンにこだわられていました。
その後、ターゲットの違うアパレルメーカーに転職を12年の間に2回。ヤングカジュアル、キャリアを扱うメーカーに6年半、ユニフォームを扱う商社に6年。
全ては初志貫徹。「着心地が良くてスタイルが良く見える服を作りたい、着てもらいたい」
複数のメーカーでパタンナーとして経験をつめたのは、柔軟な感覚と幅のある知識・経験を養うのに大きく役立ちました。
ミセスとヤングでは、基本のサイズはもちろん、ゆとり寸法の取り方も違いますから。
【体のラインを知り尽くしているからこそ】
よく50~60歳代の女性から、若い人の服は「サイズは入るけど、身体にしっくりこない」「袖口だけが小さい(ある部分だけがサイズが合わない)」「サイズはいいのに体のバランス悪く見える」というお声を聴きます。
それは若い人とご年配の方とでは、身体のラインが違います。たとえば、バストやヒップの高さ、背中や腕のお肉のつき方・・・
また、同じ年代の方でも人によって、体つきは違います。
既製服はそのターゲット年齢の一般的なサイズで作られていますから、すべての人に合うはず、ないんじゃないでしょうか。
【年齢を活かす服作り】
20歳代の若者たち、せっかくのその素晴らしいスタイルを台無しにしてしまうお洋服はもったいない!
0歳代の皆様、もう歳だから・・・と、諦めないでください!体型に合ったお洋服は、あなたの美しさを十分に引き出してくれます。ひとまわり若くなれるかも?
☆引き続き<2>もお読みいただけたら嬉しいです。
こちら→☆
copiaクリエイター みほ