お前がたの肉体は海の岸辺にあり、お前がたの心は海のものだ。見るがよい、無数の魚や蛇や鳥や、種々様々のもまたもとの海に還ってゆく。怒り、嫉み、欲望など数限りないお前がたの属性がこの海の中から立ち現われてくる。いわばお前がたの属性たちはみな形なき神の恋人なのだ。言葉という着物を通してでなければ絶対に彼らを見ることはできない。着物を脱いで裸になれば、あまりにも幽微(かすか)で目には見えない。(其の14)