小野瀬、ようやく料理を一口食べて。そして、いきなり、
「うっ。…いや…。うんうんうん。んまい。はは。」
そして、顔を上げて。すると…。
佐津香も菜帆子も愛結美も小埜瀬を見ている。
思わず目をパチクリの小埜瀬、3人を見て、
「…ん…???…えっ…???…どうし…。」
菜帆子、
「完璧。…もしかして…、私より、ナイフとフォークの使い方、上手かも…。」
愛結美も、
「うんうんうん。」
小埜瀬、顔を傾げて、
「はい…???」
菜帆子、
「課長って、どっかで…、使い方…。」
その声に小埜瀬、顔を小刻みに左右に…。
「いやいやいや。全然。全然、全然。」
菜帆子、すぐさま、
「うっそだぁ~~~。」
佐津香も、目を瞑りながら、顔をコクリと。
菜帆子、またまた、
「断然、私たちより使い慣れてるって感じだも~~ん。…なんか、こぅ、手際良いって感じで…。」
小埜瀬、そんな菜帆子に一旦ナイフとフォークを置いて、右手を振りながら、
「いやいやいや。それは…、ないです。ここ何十年も、こういうお店なんて…。入る事、ないですからね~~。だから…、なんかこぅ~~。懐かしいなぁ~~。…なんて…。はは。」
佐津香と菜帆子、そして愛結美も、訝し気に、
「何十年も…???」
小埜瀬、いきなり目をパチクリと…。
「えっ…???…えぇ…、はい。」
すると…、いきなり、
「あっ。」
軽く右手と左手で音のしないパン。
順平、
「課長…???」
佐津香、菜帆子、愛結美、小野瀬を見る。
小野瀬、何かしら、思い出したように、
「あ。あ…、あ~~~。なるほど。…そういう事か~~。」
佐津香、菜帆子、愛結美、まだ訝し気に小埜瀬を、
「そういう事…???」
順平、またもや、
「課長…???」
小埜瀬、料理を見てナイフとフォークを見て、思わず目を閉じて。
そして、今度は左手で額を撫でて、
「ふ~~~ん。」
口を搾って。
そんな仕草に佐津香、
「か、課長…???」
菜帆子、目をパチクリ。
愛結美、ポカ~~ンと小埜瀬を…。
小野瀬、まだ料理を見ながら、
「確かに。…、ここ、何十年も…、に、なるよな~~。」
そして顔を上げて、店の中を見回して。
佐津香、菜帆子、愛結美、顔を見合わせて…。
「あの頃…。」
小埜瀬。笑顔で、
「いやいやいや。まず、居酒屋なんて、行った事がなかったし、入った事もなかった。」
愛結美、小埜瀬を見て、
「課長…???」
小埜瀬、そんな愛結美を見て、
「あ。ごめんなさい。」
すぐさま愛結美、顔を横に、
「いえ…。」
そして小埜瀬、佐津香、そして菜帆子を見て、順平を見て…。
「いえね。…実は僕、大学時代にラグビー。」
4人、
「はい。」
「うん。」
「えぇ。」
「知ってます。」
小埜瀬、
「…って、言うか、実はラグビー始めたのって、高校からなんです。」
4人、
「へぇ~~~~。」
「とにかく、ひ弱で…。体なんてへなちょこで…。何をやってもダメばっかり。」
そして、思い出したように、
「はは。全然、ダメ男でした。…そんな時に。」
愛結美、菜帆子、佐津香を見て順平を見て、
「隣の子から、瑛士いるぅ~~。って、声を掛けられて。」
4人、またもや、
「へぇ~~~。」
すかさず菜帆子、
「隣の子って…???」
小埜瀬、
「幼馴染です。僕より1歳年上。」
愛結美、
「…で…、男子、女子。」
間髪入れずに、小野瀬、
「女子。」
菜帆子、
「ふむふむふむ。」
順平、
「で…、で…???…課長…???」
小埜瀬、
「あぁ。その子から、いきなり、2階の窓から…。早く来て、早く来てって言われて。」
小埜瀬、顔を傾げて、
「何なの…???…と、思って隣の家に。お邪魔しま~~すって。入って。」
4人共に、
「うんうんうん。」
「そしたら、テレビで大学ラグビーの決勝戦。もぅ~~~。体と体のぶつかり合い。今迄全く、ラグビーって興味なかったんですけど…。瞬間、凄ぇ~~って。…で、テレビ見ている内に、いきなりその子が、やった――――――っ。万歳~~~ぃ。って。」
4人共に、
「わぁ~お。」
未梨と伽璃菜、
「お皿、お下げします。」
佐津香、
「あ、ありがとうございます。」
菜帆子、
「…で…???…で…???」
未梨と伽璃菜に会釈をしながら…。
愛結美と順平、そして小埜瀬も同様に。
小野瀬、
「つまりは、その子のお兄さんの大学のラグビーチームが優勝~~。」
4人また、
「へぇ~~~。」
「そしたら、その子、興奮しながら僕に言うんです。兄貴も中学までバレーやってたけど、いっつも補欠。全然芽が出なくって。まっ。身長も低かったし。…でも、スポーツは見るのも好きだった。…で、友達から誘われてラグビーの試合に連れてってもらって、そこからがもぅ~~。変わった。って…。今じゃ、チームのキャップ。瑛士、あんたもやってみたら。私、応援するけど。…って言われて、そのまま。」
4人、またもや、
「へぇ~~。」
「…で、そのままラグビーへと。」
そして可笑しがって小埜瀬、
「なんと。」

好きになれない。 vol,140. 佐津香も菜帆子も愛結美も小埜瀬を見ている。
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