蒼介、
「ふん。いい感じじゃん。」
和奏も、頷いて、
「うんうん。」
将輝が理沙にボールを渡して、ボールの持ち方を…。
そしてリンクの方に右手をかざして…。理沙、ボールを両手で…。
将輝、そのボールに手を添えて、理沙の右肘を指で…。
そして後ろに、そして前に。首を右に左に。
そして理沙から離れて、
「一度、それでやってみて…。」
理沙、その声に、
「うん。」
今、将輝から聞いたように、右手を…。そしてスナップを効かせて、
「ふっ。」
ボールはようやくネットの下に触れて…落ちる。
栞奈と麗亜、
「わお。」
理沙も、
「わあ。届いた~~。」
麗亜、
「はは。理沙お姉さん、やった、やった。」
栞奈も、
「うん。」
将輝、
「はは。」
理沙、
「将輝君。」
初めて将輝を笑顔で見て…。
将輝も、そんな理沙を見てニッコリと、
「うん。いいんじゃねぇ。」
そして、
「かかかか。まっ、そんなに簡単に、ポンポン、行かないかも…。…でも、続けて行けば…。」
理沙、
「うん。」
「いいよなぁ~~。」
いきなり将輝、ポールを持って、顔を空に。
理沙、
「えっ…???」
「家に、バスケットコートがあって、リンクもあるって~~。」
少し大きな声で。
その声に理沙も栞奈も、
「あは。」
するといきなり、
「悪かったわね~~。家にバスケットコートもリンクもなくって~~。」
その声の方に4人、振り返る。
「えっ…???」
流美である。リビングから…。
和奏、
「ジュースでもどうぞ~~。」
コートの4人の目に、蒼介が両手で、「おいで、おいで。」の手振りが見える。
栞奈、3人に、
「行こっ。」
麗亜、
「うん。」
理沙は車椅子を反転させて…。
将輝はボールをバッグに…。
松葉杖で歩く麗亜。
栞奈、
「麗亜ちゃん、足の方は…???」
麗亜、
「うん。善くなってきている。」
「松葉杖使うの、上手~~。」
その声に、
「へへ~~。」
そんな栞奈と麗亜に着いて来ている理沙。
その理沙を見て麗亜、
「でも、理沙お姉さんの方が凄いよ。」
丁度、玄関前のスロープを…。
麗亜、
「凄~~い。」
理沙、ひとりで半分の位置まで。
栞奈、そんな理沙を見て、
「ふん。た~~くぅ、全くの…負けず嫌い。」
将輝、数メートル前でそんな理沙を見て、
「凄ぇ…。ひとりで…。」
栞奈、
「で~~も。その負けず嫌いもっ。」
玄関に入って…。
理沙、
「お姉ぇ。」
栞奈、口をへの字に、
「ここは~~。幾らなんでもっと~~。」
車椅子の後ろを、
「ほぃ。」
将輝、麗亜、
「お邪魔しま~~す。」
リビングに…。
和奏と流美、キッチンで…。
蒼介、
「おっ、来た来た~~。かかかか、さすが、将輝君、凄いね~~。」
ニコニコと。
将輝、その笑顔に照れながら、
「いえいえ。どうもありがとうございます。」
麗亜、
「やったね~~。お兄ちゃ~~ん。」
和奏、
「…けど…。凄いよね~~。ダンクシュートって言ったかな~~。」
蒼介、
「かかかかか。俺、初めて見た、リアルダンク。いやいやいや。凄いよね~~。大したもんだ。うんうんうん。」
その声に流美も、両の手を腰に、
「うんうんうん。いやいや。私も初めて見た、甥っ子のダンク。あんなのね~~。ほんと、凄いわ。良くあれだけジャンプ出来るわ。」
麗亜、
「はははは。」
そんな3人に将輝、照れながらも、
「いや。彼女…。」
理沙を見て、
「理沙さんの方が凄いですよ。」
その声に蒼介、和奏、そして流美も、
「えっ…???」
お互いを見ながら…。けれども、すぐに笑みを…。
将輝、
「車椅子に乗って、あんな風に出来るって…。」
蒼介と和奏、
「あっ、あ~~。」
和奏、
「うんうんうん。うん~~。ありがとね、将輝く~~ん。」
蒼介、
「はは。」
流美もチョコンと顔を傾げて…。
和奏と流美、キッチンからジュースの入ったグラスを持って、
「はいはい。ブレイク~~。」
麗亜、
「わぁ~~。」
栞奈、
「とにかく、凄い。将輝君。さすがに鴻上の司令塔、ポイントガード~~。」
蒼介、
「ポイントガード~~???えへ~~。そうだったの~~、将輝く~~ん。」
和奏、
「へぇ~~。…って、ごめん。ポイントガードって…???」
そして和奏、舌をチロリと。
「ごめん。バスケの事は…あんまり…良く。」
栞奈、その声に、
「わ~~ぉ。かぁさ~~ん。」

信じて…良かった。 vol.084. 「一度、それでやってみて…。」
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。
