帰宅して茉祐子、小さな声で…、
「ただ~いま~~。」
そしてふらふらとリビングに…。
明日の料理の下拵えをしていた薫子、茉祐子を見て、
「はい、お帰り~~。」
グッタリとしている茉祐子に薫子、
「ど…、どうしたの…???」
茉祐子、テーブルに左手を付き、そして右手で椅子を引いて。いきなりドガっと…。
上半身、テーブルにベッタリと埋める茉祐子。
薫子、途端に、
「えへ~~。茉祐子。茉祐子、茉祐子~~。ちょっと…、あな…。」
そこに恭弥。
「ただいま、姉さん。」
薫子、恭弥を見て、
「ちょっ、ちょっ、恭~~弥、茉祐子…、どうしたの…一体。」
そんな薫子に恭弥、顔を一面、グシャリとさせて…。頭を掻いて、
「いやいやいや。もう…完璧に…緊張の繰り返しで…。…ふん。こうなっちゃったか~~。」
そう言って恭弥、思わず、右手の平で額を押え、左手は左脇を押えて。
薫子、その声に、
「はっ。…一体…、パーティで、何が…???」
「ふん。」
恭弥、
「とにかく…。」
茉祐子を見て…。
薫子、
「こりゃ、もぅ…既に、寝ちゃってるね~~。」
テーブルの上で、すやすやとしている茉祐子。
薫子、そんな茉祐子を見て、そして恭弥を見て、下唇をビロン。
両手の平を恭弥に。
恭弥、そんな薫子に苦笑い。
「さて…と。」
茉祐子の体を起こし、
「茉祐子ちゃん。部屋…行こ。」
全く、起きる気配のない茉祐子。恭弥から抱き上げられながら…。
薫子、
「おほほほほ。さっすが。」
「姉さん、前、お願い。」
「オッケー~~。」
そして2階の茉祐子の部屋に。
そしてベッドに…。
恭弥、
「おやすみ。ごめんね。無理させちゃったねぇ~~。」
そのまま茉祐子にタオルケットを掛けて…。
階段を下りながら薫子、
「ふふ、茉祐子、あの時以来ねぇ~~。あんなにグッタリと…。」
恭弥、
「あの時以来…???」
廊下を歩きながら薫子、
「うん。前に茉祐子、会社の化粧品とファッションデザイナーとのコラボのCМのモデルになった事…、あったのよ~~。」
恭弥、
「ワ~~オ。」
「生まれて初めての大役。一週間前からイメージトレーニング。…で、その撮影当日。今まで経験したことのない撮影。しかも…、撮影後、仕事が終わってからのスタッフたちとの撮影の打ち上げ。」
冷蔵庫から缶ビールを取り、そのまま恭弥に。
恭弥、右手を縦に、そして左手で缶ビールを受け取り…。
下拵えの続きをする薫子。
恭弥、茉祐子の座っていた椅子にそのまま座り、
「へぇ~~。」
薫子、話を続ける。
「その日、帰ってきた茉祐子。リビングに入ってくるなり、いきなりへたれこんで…。」
恭弥、
「あちゃ~~。」
「いやいやいや。あのときは、茉祐子を2階になんて…。かかかか。仕方なくパパのベッドに…。」
「へぇ~~。そうだったの~~。」
薫子、キッチンから、
「あの時…、以来よ。」
恭弥、プルタブを開けて、ビールを口に。
「でも…、多分、茉祐子にとっては…、あの時…以上の…緊張…???」
そこまで言って薫子、
「ねね…、どんな感じだったの…今日のパーティ。」
その声に恭弥、思わず含み笑いを…。そしてまたビールを口に、
「まさかね~~。」
薫子、
「ふ~~ん…???」
そして恭弥、ニッコリと、
「…しっかし…。なんであんな話になるかね~~。」
「は…ぁ…???」
「いやね…。」
「ふん。」
「あっ。…けど、これ…、茉祐子ちゃんには、俺が…言ったって…。」
そこまで言って恭弥、少し考えて…。
「あっ、でも…。別に…いっか~~。はは。姉さんと茉祐子ちゃんの間で、隠し事…。しかも…、俺としても、そんな…。」
薫子、
「うん。まぁ…。3人しか…いないもん。そんな…。しかも、今日の事は、3人共に…。」
恭弥、
「だ~~ねぇ~~。…そんな訳で…。ふん。…実はっさ。」
そして今夜、ホテルでのパーティでの出来事を薫子に話し始める恭弥。
話を聞きながら薫子、
「えっ…???…うそ…???…エクレールの…ファン。…で、篠田真理とも…、20年来の付き合い…???凄~~~い。」

薫子と茉祐子~その愛~ vol.246. そこに恭弥。「ただいま、姉さん。」
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