エトランゼで千晶、茉祐子に、
「はぁ~~あ。せ~~っかく、マユ~~。」
口を尖らせて…。
そんな千晶に茉祐子、困ったような顔してニコニコと、
「かかかか。しょうがないじゃん。…そうなってしまったもんわ~~。」
千晶、茉祐子の右肘を左手で押さえて、
「ねね、その後、霧島さんからは…???」
小さな声で…。
茉祐子、口をへの字にして、そして顔を傾げて、
「ん~~~。私には……、ないけど…。」
その瞬間、千晶、思わず頭をコクリ、
「はぁ…。そっか~~。」
「仕方ないよ。霧島さんも…、おかあさんも…。まっ、私にとっては、おかあさんに…、しあわせになってもらいたい。それだけだから…。」
そんな茉祐子の声に千晶、レモンハイのグラスを両手で握って、そして溜息。
そして…、
「あ~~ぁあ。」
そんな千晶を、フライパンを使いながらのダニエル、
「ン~~~…???」
ルーシーは新しく入ってきた客の席に…。
エトランゼ、次第に夕方からの忙しくなってくる時間帯。
中々ダニエルもルーシーも茉祐子と千晶の話に耳を傾ける事が出来ない。
エクレールの他のスタッフはそれぞれ外回り。
時間差でエトランゼに向かうと言う。
10分後にはまた新しい客が…。
千晶、後ろを向いて、
「ルーシー、忙しくなってきたね~~。」
茉祐子も一緒に後ろを…、
「ふん。」
目をキョロキョロと…、
「混んで…来たかな~~。」
ポツリと茉祐子。そしてダニエルに、ニッコリと、
「商売繁盛~。ねぇ~~ダニエル~~。」
そんな茉祐子にダニエル、こちらもニッコリと、
「ハハ、マユ~~。ウンウン、アリガタイカギリ~~。」
千晶、レモンハイを一口飲んで、スマホのアルバムの画像を見て、
「さてさて。これから…成宮茉祐子はどうなる~~???…素敵な…男性は~~???…海崎瑛輔かぁ~~???」
そこまで言って千晶、すぐに茉祐子の顔を見て、くしゃりと…、
「あははははは~~。」
茉祐子、そんな千晶を見て、右目を歪ませて…。
「ライチ~~~。」
そして口をへの字に…。
千晶、
「あは。あははははは。…ですよね~~。」
薫子、いつも通りに、トライアル・スクエアに。
薫子、受付に…、
「あら~~。富永さ~~ん。なんだか、久しぶり~~。」
そんな薫子に富永瑛子、
「かかか、ご無沙汰でした~~先生。ちょっと…帰省してまして…。」
「あら。帰省って…???」
「はい。私、秋田なんです。」
その声に薫子、
「へぇ~~~。秋田~~~。」
そして薫子、
「んじゃ、富永さん、秋田美人ね~~。」
ニッコリと。
そんな薫子に瑛子、頻りに右手を振り、
「いえいえいえ。と~んでも…。」
薫子、
「はは。じゃ、またあとで。」
「はい。お疲れ様で~~す。」
そして薫子、着替えを済ませて、
「さてと…。」
そして、ルームに…。
入った途端に、離れた場所に、いつもの顔。
薫子、
「おっと~~。」
体を動かしながらの凛久、
「うっ。あっ。先生…。」
「お疲れ様~~。」
凛久、
「お疲れ様です。」
「さっきから…???」
「いえいえ。10分前に…。」
薫子、
「ふ~~ん。富永さん…、何も言わなかったけど…。」
その声に凛久、
「あぁ~~。僕が来たときは、富永さんじゃ…なかったですから…。」
薫子、2、3度頷いて、
「ふんふん。」
そして今回はなぜか、自分のメニューより、凛久のメニューに付き合う感じで…。
そんな薫子を時々見ながら…。
「先生…、珍しいですね~~。…僕と同じメニューなんて…???」
そんな凛久に、
「ふん。たま~~にはね~~。ちょっと意識的に変革~~。」
「変革…???」
「はいはい。お喋りはそこまで…、次行くよ、次~~。」
殆ど凛久の次のメニューまで頭に叩き込んでいる薫子。
そんな薫子を見て凛久、
「うそ。…もしかして、先生…、俺のメニュー…知ってるんすか…???」
その声に薫子、
「ふ~~ん。そ…ういう…訳…でも、ないんだけど…。……。ふん。まっ、何気に…頭の中に入っていたと…。そんな感じ…???」
そんな薫子に凛久、思わず、右手を振って、可笑しがって、
「いやいやいや。そんな事はないです。そんな…、何気に…頭に入ってた…なんて…。女性に真似出来るようなメニューじゃ…。」
けれども…、そこまで言って凛久、頭を傾げて…。
「…けど…、それをやってのけるって…。え゛~~~~。大丈夫ですか~先生~~???」
その声に薫子、
「いやいやいや。大丈夫ですかって…、現に…やってるし…。」
凛久、思わず目を真ん丸く、そして口をおちょぼ口に…、
「凄ぇ…。」

薫子と茉祐子~その愛~ vol.238. 「しあわせになってもらいたい。それだけだから…。」
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庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
