瀧澤、スマホで話しながら商品企画開発部に。
「はい。はい。はい。分かりました。じゃ、後程。こちらからまた、ご連絡いたします。うん。ありがと。じゃ。」
通話を切って、自分の席に。
そしてすぐに、
「ナッちゃん。伸永。」
手招きをして。
奈都美、
「あっ、はい。」
瀧澤の下に。
瀧澤、
「あなたたち、ふたりを指名した仕事があるの。」
奈都美、
「へっ…???」
伸永、キョトンとして、自分に右手人差し指を…。
瀧澤、
「えぇ。七瀬奈都美と尾田伸永。両名指名。」
奈都美、伸永を見て、
「ど…、どこが…???」
瀧澤、
「聞いて…驚くな~~。ホテル・インスタンベル。」
その声に康、
「ぶっ!!!」
靖子、葉月、
「うそ…。」
勇喜雄、
「わ~~お。」
奈都美、
「ほ…、ホテル…、インスタンベル。」
目を真ん丸くさせて…。
それは伸永も同様。
瀧澤、
「ぷっ。くくくく。私だってびっくりしたんだから…。まさかって…。」
ホテル・インスタンベル。東京に拠点はあるが、
本拠地はアメリカ、カリフォルニア州、サンフランシスコ。
ホテル経営の世界レベルとも称されている。
日本以外にも、中国、フランスに拠点がある。
日本には、主要都市に支部がある。
瀧澤、
「これ…、出先…何処からだと思う…???」
机の上に両腕を伸ばして、両手指を伸ばして組んで…。
奈都美、顔を歪めて…。けれども…顔を左右に振り、
「全然。全く思いつかない。」
「なんと…。桐ケ谷さん。」
奈都美、その声に、
「桐ケ谷さん。へっ…???フルレットの…???」
「そぅ~~。…ほら、前に伸永がフルレットのために、フルーペーパー、作ったじゃない。」
「えぇ…。」
「何と、それが、大ヒット。」
伸永、
「あぁ、それなら、店長の桐ケ谷さんからもお礼の連絡。」
瀧澤、
「うん。…でね。それが、ある人の目に留まった。」
「ある人の目…???」
奈都美。
「桐ケ谷さん、パリでパティシェの修行。」
奈都美、キョトンとして、
「はい。」
「その時の、同じく修行していた邦人がいたんですって。」
「はい。」
「その人が、何と、今、ホテル・インスタンベルのパティシェになっているんですって。その人がホテルの経営陣の人と一緒にフルレットを訪ねて、偶然にもそのフリーペーパーを見て、一緒に仕事をしてみたいって。」
その瞬間、奈都美も伸永もドキン。
「桐ケ谷さんが、あなたたちふたりをそのふたりに紹介したんですって。…で、是非会いたいって。」
康、いきなり、
「凄ぇ~~~。」
勇喜雄、
「これ、もし当たったら…、なになに、アレフーズ東京、ぶっとぶぞ。なんてったって…、世界レベル。希望が広がるぜぇ~~。」
靖子、
「ん~~~。…但し、かなり…、緊張感…、あるよね~~。…だって、かなりの挑戦よ~~。」
瀧澤、
「うん。ヤッさんの言う通り、かなりの挑戦になる。私もそれは同じく感じた。…それに。今、ウチ…、翔もユッコも不在で…。かなりキツイ状態。…そんな中で…。こういう話。…ただ、まだ内海課長には話してない。」
内海は現在神戸出張中。
「翔はあと…一週間ちょっと。そしてユッコはあと、2ヶ月…。とは言っても、それからユッコの場合は…リハビリ…あると思うけど…。」
その時、伸永、
「やらせてください。」
奈都美、
「えっ…???」
康、
「ほぅ~~。」
靖子、
「伸永…。」
葉月、
「尾田ちゃん。」
勇喜雄、口を尖らせて、頭を傾げて、
「へ~~っへへへへ。」
瀧澤、そんな伸永の顔を見て、
「ん~~~???」
奈都美、
「尾田…くん。」
伸永、
「きっと、翔さん、ユッコさん。こういうと思うんです。やっちゃえって…。みんながいるから、心配すんなって。」
康、そんな伸永の声に、
「ほぅ~~、ほっほっほっほっほ~~。」
靖子、
「ふん。」
ニッコリと。
奈都美、
「尾田…くん。…部長…。」
瀧澤、
「ナッちゃん。」
奈都美、
「…やっては…みたいんですけど…。」
「ん~~???」
「なんだか…大きすぎて…。」
瀧澤、
「うん。おっきぃよ~~。」
葉月、両手を口に、
「ナツ~~。」
そして、
「やっちゃえ。やっちゃえ。」

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