奈都美、
「ただいま~~。」
自宅玄関で…。
リビングの奈留美、その声が聞こえて、
「や~~っと帰ってきた。」
リビングで奈都美を待っていた3人ほどの近所の奈留美のママ友。そして、その子供たち。
「お姉ちゃん、遅い~~。」
大学2年の七瀬妃呂美(ななせひろみ)。
「な~~にやってたの~~。あんたの撮った写真、みんな楽しみにしてたのに~~。」
奈留美。
奈都美、
「いやいやいや。だって、かあさん撮ったのだって、良かったじゃん。」
「何言ってんの~~。あんたのが良いに決まってんでしょ。それに、あんたのは動画もあるし。」
「はいはい。」
「お~~。来た来た、おかえり。ほぃ。おまえのスマホ。」
奈都美に向かって右手を差し出して、
「みんな待ってたんだ。」
奈都美の父親、七瀬広武(ななせひろむ)。
ママ友たち、
「おかえり~~ナッちゃ~~ん。」
奈都美、にっこりと、
「ただいま~~、ふふ。」
そして、
「とうさん、変なとこ、見ないでよ。」
広武、
「分~~かってる、分~~かってる。」
そして奈都美のスマホからテレビに。
ママ友の絶賛の声、
「きゃ~~。素敵~~。」
「あっ、かあさん、剛ちゃんと美玖ちゃん、お土産、ありがとうって。」
奈都美。
奈留美、
「ふふ。うん。」
そして、画面を見て、
「はぁ~~。何度見ても、いいわ~~。」
奈都美、
「かかかか。うん。また…鹿児島…行きたいね~~。」
「もぅ~~。かあさんとお姉ちゃん、ばっかり~~。」
妃呂美。
「だ~~って、あんた、大学…休めないでしょ。」
奈留美。
「ぶ~~~。」
広武、
「ほらほら。これ…、いいっすよね~~。」
ママ友、
「うんうん。うんうんうん。」
仕事中、少し離れた位置の伸永の方を見て奈都美、
「ふ~~ん~~。芸大…ね~~。…って言うか…、トホホホホ…。なんで、そんなに、控えめなのか…。おとなしいっていうか…。」
そして、ふと、
「尾田く~~ん。」
小さな声で…。
その声に伸永、
「あ…、は~~い。」
小さな声。
その瞬間奈都美、頭の中で、
「…おまえは幽霊か…。」
「なんで…しょうか~~。」
「…どっと…疲れが…。」
奈都美、頭の中で…、
「う…、うん。がん…ばろうね~~、ははは。」
変顔で…。
隣の木綿子、思わず、
「ぷっ。かかかか。」
小さな声で…。
そんな木綿子を見て奈都美、木綿子の右肩に両手を…、
「ユッコ~~~。私…恐い…。」
木綿子、笑うのを堪えながら右肩に乗っかっている奈都美の右手を左の手でトントンと、
そして頷いて、
「分かる、分かる。うん、うん。くく…がんばんな。かかかか。」
そして、そのまま奈都美、机の上に、両腕と顔をバッ。
小さな声で、
「もぅ…やだぁ~~。」
その時、内海、
「七瀬~~。頼むぞ~~。試作~~準備…入ってくれ~~。尾田君もな~~。」
奈都美、その声に、バッと起きて、
「はいっ!!!」
そして、
「行くよ、尾田君っ!!!」
伸永、
「あっ、はい。」
翔、
「おっ、いよいよ、起動か。」

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庄司紗千 海をこえて
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。