いきなり目を開けて橙、「バッ!!!」
「へっ…???今、何時…???」
既に真っ暗になっている部屋の中。ベッドのスタンドを点けて、デジタルの時計。
「うそ…。」
そしてスマホ、着信が5件。ラインも3件。そして、最後のライン、
「ゆっくり、おやすみ。」
いきなりベッドから飛び降りて、部屋を出て、隣の部屋のドアをコンコンコン。
数秒後、ドアが開く…。
「お腹…空いた~~。」
橙。
「髪の乱れ…。かかかか。」
巽。
「ぶ~~~。」
そして、
「おっ邪魔しま~~す。」
テーブルに置いてあるメニューを見て、
「美~味しそう~~。」
「仙台、出張って…。お昼前、デリバリーで行ったら、逢坂さん。」
リビングに歩きながら巽。
皿からラップを外して、
「あっ、チーフに会ったんだ。めずらし。」
「うん。一番近くにいたから。食品、手伝ってくれた。」
「お昼、チーフ、お弁当なのに、めずらし。」
両手を合わせて、
「いただきます。」
「うん。自分でも、そう言ってた。私は、デリバリー無縁だけどね~~って。」
「うんうん。ん~~。さすが、巽、しっかりと…おいし。」
冷蔵庫から缶ビールを出して巽、
「飲むか…???」
橙に缶ビールを差し出して。
「うん。じゃ、一杯だけ。」
「それにしても。み~~んな、逢坂さんの事、みどって言うんだね~~。てっきり、チーフ、チーフって言ってると思ったけど…。」
そんな巽に、
「あ~~。」
そして、目をキョロキョロと橙、
「ん~~。確かに。そういえば、チーフって、言ってるの、私と…飛香…ちゃん、だけか…。かかかか。」
「飛香…ちゃん…???」
「うん。営業の新人なんだ。…と、言っても、私にとっては、先輩なんだけど…。ほら。昨日、ルッポラに行った、私の隣に座ってた彼女。」
巽、
「あ~~。はいはいはい。…確か…鑑…さん。」
そんな巽に橙、
「凄~~い。名前…憶えてるんだ~~。」
「…ん…???ま…ぁ、ゆずの…会社の人…でも、あるから…。」
そして、その時、
「あ…っと~~。」
橙、
「ん~~???」
「そんな…逢坂さんから…。」
バッグの中から数枚のカード。
「ひゃ~~。雅楽の割引券~~。」
「頂いちゃった~~。」
「その内、行っちゃおう~~。巽、焼き鳥って…???」
「ん~~。仕事が仕事だから…、前も言ったけど、意外と…食べる機会…ないよね~~。」
ビールをまた一口。
「それで…???仙台…どうだったの…???」
橙、
「うん。」
そして、メニューをまた一口食べて、右指でOK。
巽、
「へぇ~~。凄いじゃん。」
「仙台の…フレバーって言う…、通販…サイト…???うん。」
「うん。」
「仙台の…総合商社、田島川グループ。仙台では超有名。その傘下なんだって。フレバーって…。去年の売り上げ、230億。」
「ひぇ~~~。」
「…で、今まで、どことも取引した事、ない。」
「ふんふん。…と、言う事は、独自のオリジナル…オンリー。」
「そこに、ウチが…。アプローチ。」
「へぇ~~。」
メニューを食べながら橙、
「営業マネージャー、かっこ良かった~~。」
巽、
「はは…、そうか~~。」
話をしながら、時計の針は、いつの間にか、午後11時を回っていた。
数日後の午後、呉羽、
「みど。ちょっといい…???」
翠、
「はい。」
会議室に。
翠、
「コバ…ちゃん…???」

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庄司紗千 「雫音〜shizukune〜」
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。