仏壇に手を合わせて目を閉じる愛子。 そして目を開いて亡き夫栄二の写真を見て、
「パパ…モコの事…お願い。」
そして、少し間を置いて…、
「パパ…私…。」
愛子の頭の中には、義理の姉の慶子と、
会社の女子社員、粕谷恵美子の言葉が浮かんでいたのだった。
けれども…、
「どうしよう…。」
と、言う言葉が今の愛子の気持ちそのままだった。
基子の葬儀から一週間が過ぎていた。
川岸も基子の整理をしながら日々が過ぎていた。
前回の栄二の時と同じように、
家族ぐるみで川岸と付き合ってきたと言う事もあり、
基子の整理を手伝いながら一週間が経っていた。
生憎天候が雨続きであり、折からの流行り風邪もあり、
琴美が基子の葬儀の後に風邪を引いてしまい、
2、3日学校を休んだこともあり、
栄二への基子が亡くなった事への報告も伸び伸びになっていた。
ようやく琴美も風邪から回復し、食事も摂れて、
学校にも登校でき、3日後のこの日、
川岸とも栄二に基子の死の報告の連絡をしていた。
「ママ、行こう。」
と、琴美。
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