誰にも共感されなかった地形探求の趣味 | 女性事業者向け名刺・チラシ・パンフレット制作♡メリールルデザイン

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「そんなこと、気にしたことない。」 

 

正直、この言葉を聞くたびに少しだけ心がしゅんとしました。私は昔から、とにかく歴史と地理、そして地形探求が大好きです。どこかへ出かけると、無意識のうちに周囲の起伏を見てしまう。坂の角度、土地の高さ、川の流れの向き。

 

帰ってきてからも気になって仕方がなくて、地図を開き、さらに昔の地形を調べます。

「なぜ、この土地はこんな形になっているのだろう」

時間を忘れて調べ続け、ようやく腑に落ちた瞬間の、あの静かな高揚感。その感覚が好きで、私は何度も同じことを繰り返してきました。

 

けれど、そんな話を誰かにしても、返ってくるのは決まって「へえ…」という一言。 共感されない趣味なのだと、どこかでわかっていました。

 

 

「私は、自分の住んでいる土地のことを、どれだけ知っているだろう」
 

 

そんな私が今回、地元の方々と立ち上げた歴史愛好コミュニティー Haru3nd にて、記念すべき第一回目のプレゼンテーションを行うことになりました。

 

正直に言えば、人前で語るほど、自分の地形愛が受け入れられるとは思っていませんでした。それでも、この機会を前にして、ある思いが湧き上がってきたのです。「私は、自分の住んでいる土地のことを、どれだけ知っているだろう」

 

遠くの土地の地形ばかりを追いかけ、足元にある春日市を、私はきちんと見てきたのだろうか。そんな反省とともに、今回のテーマを 春日市の地形の成り立ち に決めました。

 

 

 

 「私たちは、どんな大地の上に立って生きているのか」

 

 

 

 

 

 

何から語ればいいのか、正直とても悩みました。そして行き着いたのが、約9万年前の阿蘇山の大噴火

 

この話を選んだ理由は、とてもシンプルです。「私たちは、どんな大地の上に立って生きているのか」 それをまず知ってほしかったのです。

 

実は春日市は、阿蘇山の大噴火によって降り積もった火山灰が作り出した台地の上にあります。台地であるということは、水を得るのが難しい土地であるということ。だからこそ、春日市には古墳時代から溜池をつくる技術が残りました。

 

約2000年前、この地は「奴国(なこく)」と呼ばれ、『魏志倭人伝』にも記録された小国でした。その王は、この高台から海を眺めながら、何を思っていたのでしょうね。

 

なぜ坂が多いのか。 なぜため池が多いのか。 なぜ迷路のように入り組んだ道が残る地域があるのか。それらはすべて、阿蘇山の大噴火と無関係ではありません。

 

 

 

 約60枚のスライド

 

 

 

 

 

 

今回は、こうした内容を約60枚のスライドにまとめました。正直、かなりの時間と労力。地形の断面図を描き、土地の高低差が一目でわかる図を作り、感覚的に理解できるイラストを何度も描き直しました。

 

それは「わかってほしい」という気持ちが、いつも以上に強かったからだと思います。言葉だけでは伝わらないことも、視覚にすれば届くかもしれない。そんな期待と少しの不安を抱えながら、当日を迎えました。

 

 

 「誰も興味を持たなかったらどうしよう」

 

当日、プレゼンが始まる直前。正直に言えば、胸の奥がざわざわしていました。

「もし、誰も興味を持たなかったらどうしよう」 

「地形の話なんて、やっぱり退屈だと思われるのではないか」

 

そんな不安が、次から次へと浮かんできます。60枚ものスライドを作り込んだ分だけ、 期待と同時に、裏切られる怖さも大きくなっていました。それでもここまで準備してきたのは、 “わかってもらえなくてもいいから、自分が好きな話をしよう” そう決めていたからだと思います。深呼吸をひとつして、スライドを映しました。

 

 

スライドが映し出されるたびに、皆さんの表情が少しずつ明るく変わっていくのがわかりました。

「へえ」

「そうだったんだ」

 

その一言一言が、胸にじんわりと染みていきます。誰にも共感されなかったはずの地形の話が、 誰かの中で“初めて考えるきっかけ”になっている。その光景を目にしたとき、胸の奥が静かに満たされるのを感じました。

 

今回の経験を通して、改めて強く感じたことがあります。伝えるということは、内容だけでは足りない。ビジュアル、声のトーン、話すスピード、間の取り方、表情。 そのすべてが重なって、初めて「伝わる」になる。

 

普段、仕事でスライドやデザインを作る側にいるからこそ、実際に伝える立場に立ったことで見えてきたことがたくさんありました。

 

今回は、あくまで地元の皆さんとの和やかなサークル活動でした。けれど私にとっては、誰にも共感されなかった趣味が、人とつながる時間に変わった日でもありました。

 

参加の地元の皆さん、穏やかで優しい方々ばかり。嬉しいご感想をいただきました。

 

「みかんさんの、プレゼンテーション、資料もトークも素晴らく、すっかりハマって拝聴しておりました😍とても貴重な情報をいただき、感謝です‼️」

 

「今まで長年住んでいて、地元の地形の成り立ちなんて考えたこともなかったけど、画像を見て理解できたし、興味が湧いた!」

 

伝える工夫、伝わる喜び。この感覚を忘れずに、これからも学び続けていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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