2年前から、夫との離婚について考えるようになった。

価値観の違いから意見が合わないのは、どこの夫婦でも普通にあることだ。

でも、合わない価値観をすり合わせて、お互いに納得できるまで話し合うことで、より信頼し合える関係になっていくのが夫婦のあり方だと思う。

私と夫には、納得できるまで話し合う前に欠けていることがある。

相手の話をじっくり聞こうとする態度だ。

これが欠けていると話し合いは進まず、自分の考えを一方的に聞かせるだけになってしまう。

そもそも、お互いに時間と気持ちにゆとりがなければ、話し合いは上手くいかなくなる。

私たち夫婦は「いま、ちょっといい?」の確認の言葉もなく、言いたいことがある時に、どちらかが一方的に話し始めることが多い。

私は家族の前だと、感情を抑えたり、相手のタイミングを待つ辛抱強さがなくなり、自分の都合で話し始めてしまうところがある。
不満を抱えているときは、とくにそうだ。

それで何度も夫を怒らせてきた。

夫でなくても、いきなり自分を非難するような言葉で攻撃されれば、誰でも怒りたくなるだろう。

それなのに私は、夫に「もう黙れ」と言われるたびに自分を拒絶されたように感じて、さらにしつこく気持ちをぶつけてしまっていた。

そして、夫の怒りが頂点に達した時、「口で言うても分からんのか」と言って、夫は私に暴力を使った。

2年前のある日、私は夫からの暴力で肋骨を骨折し、耳の鼓膜が破れたことがあった。

さいわい、骨折も鼓膜も3週間ほどで完治し、何事もなかったかのように普通の日常に戻った。

ただ、私はそれ以来、夫が自分のした暴力を反省している様子もなく、自分は暴力を使わされた被害者であるかのような態度でいたことを許せずにいる。

夫に一方的に気持ちをぶつけ、受け止めてもらおうとしたのは、私のわがままだったのかもしれない。

でも、暴力を使って相手を黙らせるのは違うと思う。

これがきっかけで、私は離婚について考えるようになった。

この2年の間、「夫と離れたい」と思いながら、「でも…」という気持ちもあって、葛藤を繰り返してきた。

そして、ようやくいま「でも…」の後の気持ちよりも、「こうしたい」という自分の気持ちの方を優先しようと考えるようになった。