皆さま、こんにちは!

「心と口もとの専門家」

全身口腔歯科医師・心理カウンセラーの松谷です。

 

あなたは、すぐに薬を飲んでしまいますか?

私は10年以上飲んでいません。

なぜならば、自然治癒力を上げる方法を知っているからです。

 

今回は、時事メディカルの記事のシェアです。

 

 

  薬が効かない?忍び寄る薬剤耐性菌 ~サイレントパンデミック~

 

 新型コロナで浸透した言葉の一つ、パンデミック。次なるものがいつ起こってもおかしくないが、すでに忍び寄っている「サイレントパンデミック(静かな世界的大流行)」は知っているだろうか。

 世界中でひそかに広がる「薬剤耐性菌」。抗菌薬が効かない細菌のことだ。薬が効かなければ当然病気は治りにくい。対策を講じずにいると、2050年には耐性菌の感染症による世界の死者数は年間1000万人に上るとの推測もある。

 あまりピンと来ないが、耐性菌の感染は身近でも起きている。昨年流行した百日ぜきや近年感染者が目立つ皮膚炎がそうだ。決して対岸の火事ではないのだ。

 

 

 ◇抗菌薬、風邪には要らない

 薬剤耐性菌の増加は、一般では抗生物質で知られる抗菌薬の不適切な使用が大きい。国内でも適正使用の取り組みは進むが、ウイルスによる風邪に抗菌薬が効くと思っている人が一定数いるなど、正しい知識が十分に根付いているとは言えない。薬剤耐性菌を知っている人も少ない。

 「まずは抗菌薬への理解を深めてもらいたい。そうしなければ、その先にある耐性菌の問題は分からない」。感染症に詳しい東邦大学の舘田一博教授はそう話す。

 

 抗菌薬とは細菌を退治するための薬でウイルスには効かない。つまり、一般的な風邪やインフルエンザでは必要ない。細菌とウイルスはともに感染症を引き起こす病原体だが、全くの別物で、性質や治療法は違う。

 

 

 

舘田一博氏

舘田一博氏

 

 

 必要のないときに抗菌薬を服用すると、その薬に抵抗力を持つ細菌が薬剤耐性菌として体内に生き残る。その耐性菌をやっつけるために一層強い抗菌薬を投与しても、菌は生き延びようと、その薬にも抵抗力を持つよう進化する。抗菌薬と耐性菌は「いたちごっこ」(舘田氏)だという。

 

 かつては風邪でも「念のために」と抗菌薬がよく処方された。その習慣が染みついている人も見受けられる。「予防としての処方が必要な場合もあるが、原則、風邪やインフルエンザでは抗菌薬は効果がない。それは知識として知っておいてほしい」(同氏)。

 

 ひるがえって海外ではどうか。抗菌薬の過剰な使用が深刻なのは医療が行き届いてない途上国だ。「医師の処方箋なく入手できる国もある。それによって貧しい家庭の子どもが命を落とさずに助けられている事実もあるが、無制限に使用できれば、耐性菌の増加につながる」と舘田氏。感染症に国境はなく、人の往来が激しい中、知らぬ間に耐性菌の感染症が国内に持ち込まれ、広がる恐れが潜むことは言うまでもない。

 

 

 ◇健康な人にも広がる耐性菌

 体内には普段から大勢の菌(常在菌)が共存する。抗菌薬はさまざまな菌をやっつけるため、やみくもに服用すると病原菌だけでなく常在菌も死んでしまう。しかも、薬が効かずに生き残った耐性菌は、病原菌の増殖を抑える常在菌がいなくなった環境を生かし、仲間を増やす。

 こうして体内で増えた耐性菌はヒトからヒトへとうつり、まん延しかねない。基本的に、耐性菌が体内に侵入しても健康な人では免疫が働くため心配ないが、体が弱った人や高齢者、乳幼児にとっては命に関わる。健康でも座視できない。

 

 

 

耐性菌が増えると抗菌薬は効きにくくなる

 

 

 

 

耐性菌が増えると抗菌薬は効きにくくなる

 例えば、昨年患者が増えた百日ぜきの原因の菌は薬剤耐性だった。百日ぜきは、赤ちゃんで重症化のリスクがあり、軽症の人からうつることも多い。さらに、近年は健康な人で見られる皮膚の強い炎症が、薬の効かないメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)による感染症というケースが目立つ。どちらも海外から持ち込まれた可能性が高い。「MRSAに元気な子どもや大人が感染しているということは耐性菌が強毒ということ。一層やっかいになってきている」と舘田氏は指摘する。

 

 

 ◇皆で考えるワンヘルス、適正使用

 抗菌薬は病気の原因をやっつける強力な武器だが、使えば使うほど自身もダメージを受けるもろ刃の剣でもある。「ドラゴンクエスト」の〝もろはのつるぎ〟のように、ここぞというときに使うものなのだ。

 一方で、医師が過度に処方を控えるのは「細菌合併症を起こすリスクにもなる。境界線は難しい」と舘田氏。患者には、少なく飲むのもかえって良くないので気を付けてほしいと添える。症状が重い急性副鼻腔炎や中耳炎などで処方された抗菌薬は指示通りに飲み切るのが大事。途中でやめると生き残った菌が耐性を持ち、増殖するからだ。感染症にかからないよう、手洗いやうがい、ワクチンなどの対策も大切だ。それが、耐性菌を増やさず、サイレントパンデミックへの備えにもつながる。

 求められているのは多面的な対策だ。抗菌薬は動物や農業などでも使われ、下水を経由して環境にも放出される。そのため、人と動物の健康、環境保全を一体的に考える「ワンヘルス」という視点で使用量を考え、耐性菌の出現を抑えないといけない。

 収益が見込めずに停滞が続く抗菌薬の開発には後押しが必要だ。治療法を巡っては、抗菌薬に代わる手法として、特定の細菌をウイルスに感染させて殺すファージ療法も注目される。

 

 抗菌薬を使う限り、耐性菌は生まれるが、感染症の治療に抗菌薬は欠かせない。薬剤耐性菌について、舘田氏は「国内では目に見える形になりにくいが、だからこそ油断せず、ときに線引きが難しい抗菌薬の適正使用のラインはどこかというのも含め、皆でこの問題を考えていくことが大事なのではないか」と話している。(及川彩)

 

(2026/05/19 05:01)

 

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