今クリニック光のいずみには、生後4ヶ月の女の子の赤ちゃんが、週3回滞在してくれています。この夏過ぎからクリニックに勤務を開始してくれた新しい看護師さんの長女さんです。
お母さんがクリニックに勤務して下さるにあたり、生後3ヶ月だった赤ちゃんを預ける保育園もすぐには見当たらず、最初は赤ちゃんを抱っこしてお勤めして頂きました。
大変に情緒の安定したお子さんで、受付事務のお母さんや、子育て中の助手さんにも可愛がられて、スクスク成長中です。今月からは保育園に預けられていて、夕方だけクリニックに来てくれる状態になりましたが、愛情深いご両親さまと、お母さん看護師さんの母乳に育まれたおかげで、保育園に預けられても、とってもご機嫌で順調な成長を見せてくれる、素晴らしい赤ちゃんです。
お母さん看護師さんは、看護師さんとしては、十分ベテランで、医療の現場でも色々な経験を積んでからクリニック光のいずみに来て下さいました。
彼女との対話と、今までの家族療法家としての臨床観察から、私は粉ミルク育児と母乳育児が、人間の一生に及ぼすかなり決定的なある事実に気づきました。
それが、このブログのタイトルの内容です。
乳児期に主に粉ミルクで養育された方々は、成人してから、お腹が空いた時に不機嫌になりやすい傾向が生まれます。なぜなら、母乳育児とは異なり、粉ミルク育児≒預けられる機会が多い赤ちゃんですので、すこしぐずった程度ではミルクにはありつけないために、空腹を感じたら、精一杯不機嫌になって訴えないといけない、不機嫌になって訴えないと生命に関わる、という身体的心理的刷り込みが出来上がります。そして、身体的条件付け、反射的身体状態の再現として、空腹になったら低血糖を維持してエネルギーセーブモードに入る体制が出来てしまうのです。
そのような生い立ちの方々は、結婚前のデートで外食した時に、実に幸せそうに食べる傾向が強くなります! カップルの両方が粉ミルクで育てられていて、空腹時に低血糖になる傾向が強くある場合、逆に彼女や彼氏と一緒に食事をすると、相手の幸せそうな笑顔+自分の空腹が満たされた満足感で二重三重に幸せ感が増しますので、二人はこの人こそ運命の人だと感じやすくなる訳です。
蜜月の間は良いのですが、その夫婦に子どもが出来て、奥さんが家事育児に追われるようになり、ご主人様が、奥様やお子さんと同じ時間に家で食事が摂れない状態になると、これは悲惨な状況を生み出します。
つまり、帰宅したご主人さまは単に空腹でやや不機嫌になっているだけなのですが、自分ではそれに気が付かないで、奥様がすぐにご飯を出してくれない時には、まるで自分が大切にされていないように感じて、ある種の被害妄想に陥る可能性が高いのです。こんなささいな行き違いが、大きな夫婦げんか、ひいては夫婦別れにまで繋がります。
粉ミルク育児の根深い弊害がこんなところに現れているのです。
それを考えると、最近販売され始めた直ぐに飲ませる事の出来る缶に入った液体人工ミルクは、その人工ミルクで養育された子どもが、将来低血糖反射による不機嫌や夫婦げんかをさけるために役立つ、素晴らしい製品だと言えるかもしれません。
以上のような事に気がついて以降、私は子育て中のお母さんお父さんに対して、お子さんを母乳で育てたのであれば将来の孫の幸せのためにも、可能ならお子さんの将来のつれあいになる人も、母乳育児で育った人か、少なくとも空腹で不機嫌にならない人を選ぶように導いてあげてくださいとお願いしています。
クリニック光のいずみ院長
自然療法医 石川眞樹夫