第5話・後編

自業自得のブーメラン。狂気の義実家が自爆した瞬間


不倫の証拠、使い込みの履歴、そして500万円の慰謝料請求――。

言い逃れのできない決定打を突きつけられ、ビジネスホテルのベッドの上で完全に言葉を失っている夫・健一。

受話器の向こうから聞こえるのは、ヒッ、ヒッという引きつった呼吸音だけだった。


私が「今すぐその場で返事をしなさい」と最後の引ンドを渡そうとした、まさにその瞬間。

私の手元で、もう一台のスマホが恐ろしい勢いでバイブレーションを始めた。


画面に表示された名前は――「健一の姉(義姉)」


自分たちの家を守るために弟を身代わりにし、サラ金の連帯保証人に仕立て上げた張本人だ。

私は健一との通話をスピーカー状態にして繋いだまま、冷徹に義姉からの電話を取った。


「もしもし」

「ちょっと美咲さん!? 健一から聞いたわよ! あんた弁護士なんて立てて何様のつもり!?」


受話器が割れんばかりの大音量で、義姉のヒステリックな声が響き渡る。

隣にいるらしい義母の「そうだわよ!」「薄情者!」という下品な野次も丸聞こえだった。


「健一が自己破産したら、実家の私たちの立場はどうなるのよ! 近所にバレたらどう責任取ってくれるの!? 夫婦なんでしょ? あんたのパート代や貯金で、まずは今月の返済分だけでも立て替えるのが筋じゃない!!


どこまでも自分勝手で、厚顔無恥なセリフ。

普通の神経なら怒りで震えるところだが、今の私には冷たい笑いしか湧いてこなかった。


「お義姉さん。相変わらずご立派なご意見ですね」

「な、何よその態度は!」


私はフッと息を吐き、スピーカーの向こうで怯えている夫にも聞こえるように、はっきりと告げた。


「健一さんはね、実家の借金返済を言い訳にして、会社で泥沼の社内不倫をしてたんですよ。しかも、家族のための生活費を何百万円もその女に使い込んでいました」

「……え?」


電話の向こうが、水を打ったように静まり返る。


「これ、全部証拠があります。健一さんは慰謝料500万円の支払いに応じて、大人しく自己破産することを選びました。もちろん、そうなればサラ金からの督促は、すべて主債務者であるお義姉さん、あなたのところに一括でいきますから。自己破産の準備、しておいた方がいいですよ」


「は……? 嘘でしょ……健一!? 健一そこにいるの!? 嘘だって言いなさいよ!!」


義姉の悲鳴のような叫び声が響く中、私は何も答えず、通話を静かに切った。

空間に、スピーカーの向こうの夫の、小さく震えるすすり泣きだけが残る。

私はそのスマホに向かって、氷のような声で言った。


「健一。明日、弁護士の先生のところへ行って書類にサインしなさい。拒否するなら、今すぐ会社と不倫相手の自宅にこの証拠をぶち撒けるわ」

「……わかった。言う通りにする……」


ついに、夫の心が完全にへし折れた音がした。


こうして、夫と義実家の共依存という泥沼は、身内同士の醜い押し付け合いへと変貌を遂げた。

だが、私の反撃はこれで終わりではない。


物語はいよいよ終盤、第6話へ――。

次なるターゲットは、健一の人生を狂わせ、我が家から金を毟り取った「あの不倫相手の女」だ。


(第6話・前編へ続く)




✒️ 管理人コラム

不倫の事実を突きつけられた瞬間、あれだけ強気だった義家族が一気にパニックに陥りました!

弟を身代わりにしていたツケが、今度はすべて義姉自身に降りかかることになります。

自業自得とはいえ、身内の泥沼劇にはスカッとされた方も多いのではないでしょうか?


次回からはついに、夫の不倫相手への容赦なき慰謝料請求編(第6話)がスタートします!

皆さんがもしこの状況なら、不倫相手の女性に対してどのような社会的制裁を与えたいですか?ぜひコメント欄で教えてくださいね!