【仕事辞めたら?】夫の一言で人生が変わった――介護と仕事の両立に限界を迎えた私【第2話】

第1話の続きです。


義父が倒れたことで始まった介護生活。

家族会議では誰も積極的に引き受けようとせず、気付けば私が中心になっていました。


最初は。


「少しの間だけ」


そう思っていたんです。


ところが現実は甘くありませんでした。


■毎日の病院通い

義父は退院後、自宅での生活になりました。


義母も高齢。


一人で介護できる状態ではありません。


だから私は仕事前や仕事後に義実家へ通うようになりました。


買い物。


洗濯。


食事の準備。


病院の付き添い。


薬の管理。


ケアマネジャーとの打ち合わせ。


気付けば自分の時間はなくなっていました。


仕事を終えて義実家へ向かい、帰宅は夜九時を過ぎる。


そこから自宅の家事。


寝る頃には日付が変わっていました。


■義兄弟は来ない

義兄は相変わらず忙しい。


義妹は子育てが大変。


そういう理由で誰も来ませんでした。


電話は来ます。


でも手伝いには来ない。


様子を聞くだけ。


そのうち私は気付きました。


介護しているのは私。


でも責任だけは家族全員で共有しているような顔をする。


なんとも言えない理不尽さがありました。


■義母の不満

さらに辛かったのは義母です。


私は感謝されると思っていました。


でも違いました。


義母はいつも不満ばかり。


「味が薄い」


「買い物が足りない」


「もっと早く来てほしい」


どれだけ頑張っても褒められない。


ありがとうもない。


正直。


心が折れそうでした。


■倒れた私

そんな生活が半年ほど続いた頃です。


仕事中に突然めまいがしました。


立っていられない。


息が苦しい。


頭が真っ白になる。


病院で診てもらうと。


過労とストレス。


医師から休養を勧められました。


でも休めません。


私が止まれば介護も止まるからです。


■夫の言葉

その夜。


私は夫に言いました。


「もう限界かもしれない」


助けてほしかった。


少しでいい。


支えてほしかった。


ところが夫は。


しばらく黙ったあと。


こう言ったんです。


「だったら仕事辞めたら?」


私は耳を疑いました。


辞めたら?


そんな簡単な話なの?


私の仕事です。


二十年以上続けてきた職場です。


同僚もいる。


責任もある。


何より。


私自身の人生です。


なのに。


夫にとっては簡単に手放せるものだったのです。


■誰の人生なのか

その夜は眠れませんでした。


介護のために働くのをやめる。


介護のために自分の人生を諦める。


なぜ私だけ。


義兄は?


義妹は?


夫は?


どうして私だけが犠牲になるの?


答えは出ませんでした。


でも。


介護生活は待ってくれません。


そして数か月後。


私は人生で最も重い決断をすることになります。


退職でした。


(第3話へ続く)


■管理人より

介護離職は今も大きな社会問題です。


介護する人が仕事を辞めることで収入だけでなく、生きがいや人間関係まで失ってしまうことがあります。


「家族だから」という言葉の裏で、誰か一人に負担が集中していないか考えさせられる内容でした。


■体験談募集

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