【第1話】「お義父さんが亡くなった翌日に始まった」――涙も乾かないうちに始まった“遺産争い”に絶句した話
※この体験談は、読者様から寄せられた内容をもとに構成しています。
「相続争いなんて、お金持ちの話だと思っていました。」
今ならはっきり言えます。
相続で揉めるかどうかは、財産の額ではありません。
家族関係です。
そして私たち家族は。
義父の死をきっかけに、取り返しのつかないほど壊れてしまいました。
■突然だった義父の死
義父が亡くなったのは68歳の時でした。
大きな病気もなく。
まだ現役で仕事をしていました。
だから誰も。
こんなに早く別れが来るなんて思っていなかったんです。
ある朝。
義母から夫へ電話が入りました。
震える声で。
「お父さんが起きてこないの……」
その日のうちに。
義父は帰らぬ人になりました。
家族全員が悲しみに暮れました。
特に義母は。
40年以上連れ添った夫を失ったショックで、ほとんど言葉も出ませんでした。
■相続なんて考えていなかった
葬儀。
初七日。
各種手続き。
慌ただしい日々が続きました。
そんな中。
私たち夫婦は相続のことなど全く考えていませんでした。
義母が住み続ける家。
多少の預金。
生命保険。
普通の家庭です。
だから。
「みんなで話し合えば終わる」
そう思っていました。
本当に甘かったんです。
■長男の一言
四十九日を迎える前。
義父の長男である義兄が言いました。
「遺産の話もしないとな」
空気が変わりました。
義母の顔が曇る。
夫も黙る。
義妹二人も視線をそらす。
その瞬間。
私は嫌な予感がしました。
■明らかになった財産
後日。
司法書士を交えて財産を整理しました。
すると。
自宅土地建物。
預貯金。
有価証券。
生命保険。
総額は予想以上でした。
数千万円規模。
義父は堅実な人だったので。
長年かけて資産を築いていたんです。
そして。
その瞬間から。
兄弟たちの態度が変わり始めました。
■義母の希望
義母の希望は単純でした。
「この家に住み続けたい」
それだけ。
当然だと思います。
40年以上暮らした家。
夫との思い出が詰まった家。
そこを離れたくない。
当たり前の感情でした。
ところが。
義兄は違いました。
「家を売れば公平だろ」
そう言い出したんです。
私は耳を疑いました。
義母はまだ葬儀の写真を見るたび泣いている状態です。
それなのに。
家を売れ?
住む場所を失え?
冗談じゃありません。
■義妹たちも加わる
さらに驚いたのは。
義妹たちまで同調したことです。
「お母さんだけ得するのはおかしい」
「法律上は私たちにも権利がある」
「平等に分けるべき」
もちろん権利はあります。
でも。
目の前にいるのは母親です。
夫を亡くしたばかりの。
その姿を見ても。
誰も譲ろうとしない。
私は寒気がしました。
■夫の苦悩
夫は板挟みになりました。
母親を守りたい。
でも兄弟とも揉めたくない。
毎晩。
ため息ばかり。
眠れなくなっていました。
そしてある夜。
夫がぽつりと言いました。
「家族って何なんだろうな……」
私は返事ができませんでした。
なぜなら。
私も同じことを思っていたからです。
そして。
本当の地獄は。
ここから始まるのでした。
(第2話へ続く)
■管理人より
相続問題は「財産の額」ではなく「感情」で揉めることが少なくありません。
特に配偶者と子どもたちの利害がぶつかると、長年の関係が一気に崩れることもあります。
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