【遺産トラブル③】弁護士を呼んだ家族会議、そして兄が隠していた事実

前回の続きです。

父が亡くなり、遺産の話し合いが始まりました。

最初はただの家族会議のはずでした。

でも、

・実家の土地
・家
・父の貯金

それらを巡って、兄と妹が激しく対立してしまいました。

そして妹が言いました。

「弁護士に相談しよう」

その一言で、話は一気に現実的なものになりました。

数日後。

私たちは再び実家に集まりました。

母と、兄と、妹と、そして私。

そしてもう一人。

妹が相談していた弁護士の先生です。

兄は明らかに不機嫌でした。

「本当に呼んだのかよ…」

妹は冷静に言いました。

「公平に話すため」

弁護士の先生は穏やかな人でした。

そして最初にこう言いました。

「相続は、法律上は基本的に平等です」

父に遺言書がない以上、

母と子ども三人で分ける形になります。

兄は言いました。

「でも家はどうするんですか?」

弁護士は答えました。

「不動産も財産です」

「評価額を出して、それを基準に分ける形になります」

兄は少し黙りました。

そして言いました。

「俺はこの家に住んでるんですよ」

確かに、兄は実家の近くに住んでいました。

でも、それは相続とは別の問題です。

弁護士は静かに言いました。

「その場合は代償分割という方法があります」

つまり、

家を兄が相続する代わりに、他の兄弟にお金で調整する方法です。

兄は難しい顔をしました。

「そんな金ないですよ」

妹が言いました。

「じゃあ売るしかないじゃん」

兄は机を叩きました。

「それはダメだ!」

母が驚いた顔をしました。

私は思いました。

なぜそこまでこの家にこだわるんだろう。

そのとき、弁護士が言いました。

「ところで」

「銀行の取引履歴は確認しましたか?」

その言葉で、全員が顔を見合わせました。

父の通帳は見ました。

でも、詳しい履歴までは見ていませんでした。

弁護士は続けました。

「亡くなる前の出金などは確認した方がいいです」

その言葉を聞いた瞬間、兄の表情が変わりました。

私はそれを見逃しませんでした。

妹も気づいたようでした。

妹が言いました。

「どういうこと?」

兄は少し焦った様子で言いました。

「別に…」

「何もないだろ」

でも弁護士が言いました。

「念のため確認しましょう」

後日、銀行で履歴を確認しました。

そしてそこで、衝撃の事実が分かりました。

父が亡くなる数ヶ月前、

まとまったお金が引き出されていた

かなりの金額でした。

私と妹は驚きました。

母も知らないと言いました。

そして、そのお金を引き出していたのは――

兄でした。

その瞬間、妹が立ち上がりました。

「どういうこと!?」

兄は言い訳しました。

「父さんに頼まれたんだよ」

妹は怒りました。

「そんなの聞いてない!」

母もショックを受けていました。

結局、弁護士を通してそのお金も含めて相続の計算をやり直すことになりました。

兄は最後まで納得していない様子でした。

そして話し合いのあと、兄は言いました。

「もういい」

「好きにしろ」

それ以来、兄とはほとんど連絡を取っていません。

家族だったのに。

あんなに普通だった関係が、遺産の問題でここまで変わるなんて思いませんでした。

でも、これが現実なんだと思います。

遺産は、時に家族の関係を壊してしまうものなのかもしれません。


■管理人より

遺産トラブルは決して珍しい話ではありません。

特に多いのは

・財産の使い込み疑惑
・不動産の分け方
・介護負担の不公平

家族だからこそ、感情がぶつかってしまうのかもしれません。


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