例えば、腰痛でいらした患者さんが、鍼(はり)で腰の痛みは取れたものの、今度は背中の上部が痛くなってしまった。などということがあります






これは大変です。


その鍼灸師さんはヤブだったのでしょうか






いや、そうではなくて、実は、人間の身体は緊急性の高いところに意識が向いてしまうという性質があるのです。そのため、腰が痛いと訴えていらした時に、「肩も張っていますね」と申し上げても


「肩凝りはあまり感じないんですが、とにかく腰がねえ」とおっしゃる






この場合、肩が張っていないのではなくて、腰の痛さが強烈で、肩の痛みに気がついていないのです。ところが、腰の痛みが和らぐと、今度は肩の痛みがクローズアップされてきて、「痛みが移った」と感じてしまうことがあるのです






これも一種のマスキング効果のような気がします


マスキング効果とは、別のものでマスクすることで、本来の感覚がごまかされている状態を表します






例えば、スースーするサロン○スなどは、スースー感を与えることで痛みをごまかします


キン○ン塗って、また塗って♪も、スースー感で痒みをごまかします。塗った後に水につけると強烈にスースーして痛いほどです






こうして身体は、痛みにも1番、2番、3番と順位をつけます


同じ肩コリでも、表面のコリがとれると、その奥のコリが意識されて、「今度は奥の方が痛いです」などということがあります






何度か鍼に通ってくださると、患者さんの方でも、このメカニズムを体得し、意識を分散させて


「今日は、肩も痛いんだけど、右の足のね、足首のちょっと上、そうそう、そことね、後ね、朝の起き抜けなんかは頭の横っちょの方がね・・・・」などと一度に訴えてくださるようになります


やりがいがあります(笑)











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