読者に励まされ久々にブログを書きました。
娘は大学入試を終えましたので、思い出しながら書いていきたいと思います。
イギリスの入試制度がコロコロ変わりますので、既に古い情報になってしまい申し訳ありませんが、少しでもご参考になればと思います。
8月のresults dayが終わり、今年度の学生は大方進路が決まったと思いますが、これからの学生は、どの大学にしようか?どの学部にしようか?
進路が決まっている場合でも、競争率や受かる可能性などが気になるのではないかと思います。
その中で、本日は「大学を選択する際の情報集め」と「大学入試統計」について書いてみたいと思います。
大学を選択する際の情報集め
皆さんはどのように大学を選びますか?どの条件を重視しますか?
日本にいれば、もちろん偏差値を見るのではないかと思います。入れる限り偏差値の高いところを第一志望に、そして少し下の偏差値のところを滑り止めに、という人が多いのではないでしょうか?偏差値が同じなら家から通える場所なのか一人暮らしするのか?都会なのか田舎なのか?生活費は?場合によっては気温はどうか?雪が積もるか?などと考えるのではないでしょうか?
イギリスはオッスクブリッジを除いて、日本ほど大学が序列化されていません。大学がそれぞれ特長を持っているため、まずは専攻から決めて、その専攻の強いところはどの大学か?カリキュラムは?在学中に何ができるか?卒後の進路は?留学生の割合は?などと考えていきます。もちろん、学費や生活費、住環境、そして、やりたいことをしている教授がいるか、先生は教育に熱心なのか研究に熱心なのか、個人のサポートは厚いか、奨学金はあるかなどなど多方面から検討します。
日本に帰国して就職することを前提にするなら、日本での知名度も必要かもしれませんが、基本、日本の企業は外国の大学には疎いので、あまり考えなくても良いでしょう。
私の経験上、たまたまかもしれませんが、日本の高校の先生や日本人の社長さんで、ケンブリッジ とオックスフォードがイギリスだと知ってる方には出会ったことがありませんでした。(びっくりですが、本当です。それが、台湾、香港、シンガポールなどだとこんなことはなく、皆ハーバードとスタンフォードはアメリカで、オックスフォードとケンブリッジはイギリスだと知っています。いかに日本が内向きなのかが分かります。)
話が脱線しましたが、
しかし、ググればすぐ出てくるので、もちろん世界大学ランキングが高いに越したことはありません。また、申請する奨学金の種類によっては、世界ランキング30位以内という条件があるものもありますので、ランキングはやはり気にはなります。(奨学金については別コラムで書きます。)
しかし、学部によっては、大学のランキングが高くても、その教科は苦手、またはそのカリキュラムを提供していない、ということもありますので、
やはり、どの世界でも通用するように、いかに学問と実力を身につけるかが一番大事なのではないでしょうか?
THEやQSランキングでも、ランキング以外の各種情報がありますので、詳しく見ていくと良いのですが、
イギリスの大学に限定するのならば役に立つのが、
①
Times のGood University Guide
ここには、イギリスの大学のみですが、
それぞれの専攻ごとのランキングが出ています。
それぞれの大学の細かいデータと解説も出ていますので、何に強いのか、研究中心なのか教育中心なのか、学費や留学生の割合なども分かります。
入学のし易さの目安も簡単にありますので、目星をつけておくと良いでしょう。
②prospectus
大体の目安が分かりましたら、
それぞれの大学のパンフレット(prospectus )に目を通します。それぞれの大学のホームページにアクセスすると、prospectusをダウンロードできるようになっていますので、めぼしい大学や学部はすべて見て研究します。ところで、このプロスペクタスは資料請求しても、大学があまり普段から紙媒体で用意していないので、郵送してもらうのは難しいです。冊子で欲しい時はopen dayや留学フェアの時に集めにいきましょう。
③homepage
ただ、パンフレットでは本当にざっとしたことしかわかりません。どんな学科があるか、何人とるか、目玉の研究は何かぐらいですので、
次は、ホームページでそれぞれの学科を詳細に見ていきます。
「カリキュラム」で各学年の必修科目と選択科目と、評価の仕方がテスト何%でレポート何%なのか、などをチェックしていきます。
2年生の時に同じ学部内で違う学科に移ることができるかどうか。入試に必要なAlevelの教科とグレードも示されていますので、学士までのコースと修士までのコースのそれぞれの入試成績基準値についてチェックします。
④フェアに参加
大学フェアに参加します。日本でも、ロンドンでも、イギリスの各高校でも、世界の他の大都市でも開催があります。
日本には年に2回ほどあります。主な主催母体は British council , beo , SI-UK があります。
担当官の都合もありますので、微妙に参加大学が異なる場合があります。東京と大阪で開催されますが、基本東京での開催の方が参加大学は多いです。
オックスフォードとケンブリッジ は日本には来ませんが、
(どうやら今までケンブリッジ は海外説明会は上海に行っていたそうですが、日本は来てくれないようで、ケンブリッジ を目指している方は渡英して、直接ケンブリッジ のイベントに参加してください。
オックスフォードなら日本には学生や先生など時々来るそうで、主にBritish councilの主催で来てるようですので、オックスフォード大学を目指している方は要チェックです。そのほかには東洋研究学科の学生でしたら日本の神戸大学と提携を結んでいるようで、時々交換留学に来ているようですが、なかなかお知り合いになる機会はないかもしれません。)
インペリアル大学とUCLはそれぞれ約2年に1回、交代交替で日本に来るそうです。こちらはBritish councilの主催イベントでしかお会いできないので、チャンスを逃さないようにしてください。
そして、その他の大学はほぼ毎回同じメンバーで、その時に担当官と仲良くなり、名刺をもらって、何かと質問してコンタクトを取っておくと、合格率は高まります。
⑤オープンデイに参加
Open dayとは大学公開の日のことで、一大イベントです。この日のために各学部や各カレッジが競って自分とこの魅力をアピールしてきますので、どんな研究をしているのか、学生寮の様子やクラブ活動、教室などの環境、食事のおいしさ、研究室の設備、模擬授業で授業の様子などがよくわかります。現・在席学生に生の声が聞けるので、どんな先生や学生がいるのか、どんな研究をしているのか、普段の大学生活、などなどいくらでも聞けるので、思いつく限り質問をメモして、案内してくれた学生に片っ端から聞いていきましょう。
娘の時は、生徒を案内する班と、親を案内してくれる班とに分かれていました。
生徒の方は、特に班を決められていないのであれば、なるべく中国人の少ない班にくっついていきましょう。突然すべてを中国語で説明しだすかもしれないからです。
親の方は特にインド人たちが熱心で、根掘り葉掘り質問するので、すぐそばにくっついていれば、英語が苦手で質問するのが怖い方でもたくさんのことが聞けます。
例えば、ケンブリッジの時にはこういう母親がいました。
Q: 「娘は初めて一人暮らしをするのですが、友達ができるか心配です。」
A: 「私も初めて家を離れましたが、担当の先生や先輩の面倒見がよかったので大丈夫でした。それに、親が来たときはこの寮に一緒に泊まってもいいんですよ。」
Q: 「うちは遠いので、あまり帰省の交通費を出してあげられません。長い休みの時に寮にいてもいいですか?」
A: 「寮に住み込んでいる教授やフェローたちがいますので、だれもいなくなることはありません。それに、ケンブリッジはそんな時、申請すれば家に帰るための交通費は出してくれるんですよ。」
Q; 「あなたは面接で何を聞かれましたか?」
A: それぞれ詳しく答えてくれます。どの教官に面接してもらい、どのような質問だったかなどを
ケンブリッジについてはまた別コラムで書きます。
⑥オープンデイ以外のイベント参加や個別訪問
各大学はopen day以外でも、いかに優秀な生徒に興味を持ってもらえるかとたくさんのイベントを企画します。
これもホームページをチェックすればすぐ見つかります。
たとえ、その大学を受ける予定がなくて、そのイベントに参加したことが、いかにその教科に興味があり、熱心に実際に取り組んでいるか、の証拠になり、personal statement に書く材料になりますので、皆さん熱心に参加します。そのため、同じ第一志望校を目指いしている仲間が見つかることも多く、情報を共有したり、勉強を教えあったりできます。その時に、そのお友達がどのように大学を選んでいるかというのもとても参考になりますし、はげましあって頑張ることができます。
⑦各種サマーキャンプの参加
大学のイベントは週末を利用して行うことが多いが、大学が遠い場合、なかなか参加できないことも多いと思います。
その場合、同じ理由でサマーキャンプに参加すると良いと思います。
イギリスでも、アメリカでも、ヨーロッパでもかなり多くのサマーキャンプが用意されていて、夏休みの空いている大学の校舎を利用して行われることが多いです。どれもかなり楽しいので、参加してみることをおすすめします。宿泊も実際の学生寮に泊まったりするので、大学生気分でかなり盛り上がります。
理系では例えば以下のサマーキャンプが有名です。
☆ Imperial College London Global Summer School
https://www.imperial.ac.uk/be-inspired/global-summer-school/
こちらは日本からの参加も受け付けており、世界から参加者が集まります。
2週間コースで、engineering コースとbussinessコースがあります。
講義や大学見学、作品の組み立てにロボコン、海外からの参加者を意識してのロンドン観光もふんだんに盛り込まれていて、かなり楽しいです。
倍率は高いのですが、選考方法が実際の受験とよく似ているので、受験シミュレーションとして申し込んでみても役に立つと思います。
ただ、選考が始まるのがすごく早く、7月のキャンプの申し込みが1月や前年の年末という場合もありますので、早めにチェックしておかなければなりません。
このように情報を集めたり、体験したりして、自分に合うところ、あこがれる大学、ぜひ行きたい大学、滑り止め校、などと候補を5校ほどまでに絞っていきます。
大学入試統計
次にいきなりかなり飛びますが、「大学入試統計」について書きます。
入試統計を見ることにより、自分の受かる可能性がどのくらいあるのかが見えてきますし、オックスブリッジの場合、カレッジ選びの参考にできます。
というのは、オックスフォードとケンブリッジ はユニバーシティとカレッジの二重構造になっており、入試の時にどのカレッジを受けるのかを決めなければなりません。
決め方は人様々ですので、それぞれのカレッジの特徴を知って、自分に合うところを選ぶのが一番ですが、入試前なら合格するかどうか入学後なら勉強についていけるかどうか、学部の校舎までの距離、設備、クラブ、食事、人数、カレッジ費、そしてここでも、どのカレッジがどの教科が強いのか、教授の厳しさや面倒見の良さなどが検討条件に挙げられます。
カレッジについてはまた別のブログで書くことにしまして、
ここではとりあえず参考になるページや本を簡単にご紹介します。
①本

この本はオックスフォードとケンブリッジに入るための攻略本です。
同様の本がほかにも)たくさん出ておりますので、最新版を数冊参考にしてみてください。
②入学後のカレッジごとの成績のランキング
オックスフォード → the Norrington table
ケンブリッジ → the Tompkins table
どうしても名門を目指すのか、そこそこでとりあえず卒業できたら良いのか、意見が分かれるところですが、とりあえず合格して、とりあえず卒業できればと考えるなら、すごく参考になります。
娘の友人で学校のトップの成績の子が、メンツにこだわるあまり、一番難しいtrinity College を目指した結果、他のカレッジだと通るのに不合格になった人がいました。もったいないことです。
③The Student Room というコミュニティサイト
https://www.thestudentroom.co.uk/university/student/how-to-choose-a-cambridge-college
なんでも話題に上がりますので、何かとお世話になりました。上に挙げたページはオックスブリッジのカレッジ選びのページです。
そのほか、結果発表の日は同時に発表となるのではなく、各自のメールに順次に結果が届くので、いつ届くのかヤキモキするときに、「私まだー」とか、「あっ今届いた!!」などと皆が書き込むので、当日はこのページが心の支えになってくれました。
④cambridge application statistics
これが一番役に立つのですが、
どのカレッジが何人出願して、何人にオファーを出して、何人合格できたかなどが出ていますので、これで倍率を計算できます。
ケンブリッジ にはプールpoolという、敗者復活のシステムがありますので、(別のブログで説明))何人プールから取っているかもわかります。
ここで受かりそうなカレッジをチェックします。
他にも国別、民族別、男女別、出身校の場所別、出身校の種類別(私立、公立など)の統計も出ています。
どの大学も多様性を重視しているので、マイノリティである日本からの学生というだけでアドバンテージにはなります。
https://www.undergraduate.study.cam.ac.uk/apply/statistics
Oxford はこちらです。
https://www.ox.ac.uk/sites/files/oxford/Annual%20Admissions%20Statistical%20Report%202020.pdf
Imperial college London はこちらです。
https://www.admissionreport.com/imperial-college-london
インペリアルになると
入学者数はほぼ横ばいなのに比べ、出願数に制限がなく、近年中国からの出願数が年々増えている影響で、合格率が下がっています。
でも、インペリアルは面接があり、多様性を重視するため、(外国の大学は概してそうなのですが、)日本人の合格率は中国人よりだいぶ高いはずです。中国人はよほど成績が良くても、同じ国籍で競合しているため、合格は難しいです。
長々ととりとめもなく思い出したものを片っ端から書いてみました。
私が調べたときに比べて格段に情報も増え、キャンプや受験対策コースなども増えたので、
是非、楽しみながら、お友達をたくさん作りながら、たくさん情報を集めて、悔いのない選択をしてください。

