
精神科の外来と入院患者どちらを診るのがストレスか?(後半)
タイトルに戻るが、なんとなく精神科では、入院患者より外来患者の診察の方がストレスフルのように見える。
実はたぶん逆である。つまり外来患者を診る方がストレスが少ない。僕がそう思う理由はいくつかある。かつて全く入院患者の回診をほとんどしない医師は問題なく外来は診ていた。これは健康な精神科医ではほぼ例外がなかった。
意外なことに、ハードルはおそらく外来患者を診る方が低いように見えるのである。
もちろん、著しく精神状態が悪い精神科医もおり、彼ら(彼女らは)外来すら診られない。このようなレベルの人は、外来、入院ともほとんど診ないか、かろうじて何も喋らないような慢性期の統合失調症の患者さんのみ診察するくらいである。
なぜ、このような一見パラドックスが起こるかだが、1つは多分以下のこと関係があると思う。
これは彼らがASDと言っているわけではなく、おそらく慣れてくると診察しにくい、あるいは過剰なストレスになる傾向があるのだ思う。
なんだかんだ言って、入院患者さんはその人の家族や生活歴を含め詳細を知るようになるので、もはや真の他人ではないのである。しかし外来患者さんはそうではない。わりあい初対面的な関係性が長く続くのでストレスが少ないのだろうと思う。
長期入院患者さんは相対的に統合失調症の患者さんが多く、何を考えているのかさっぱりわからない人も一部にいることもあると思う。すなわち、その患者と言うより、病棟全体の空気がストレスになってしまうのだろう。
これは例えば、その人の犯罪歴、例えば過去に2名殺害したとかはほとんど関係がない。これは不思議なことである。
犯罪歴のある人は、「何を考えているのかわからない人」ではないこともあると思う。
病棟に来たがらない精神科医は次第に看護スタッフの信頼を失う。これは仕事をしないのだから、当然のことだと思う。