他科受診の時しか母に会えない
現在、新型コロナ新規患者数の減少を受け、病院、施設の面会制限が緩和している。
うちの病院では家族は病棟内には入られないが、外来の面会スペースで会えるようになった。一時はアイパッドによるタブレット面接しか許可していなかった。面会できるのは本人や家族のとっては良いことだと思う。
僕はリエゾンをしていることもあり、施設に退院した元リエゾン患者を外来で多数診察している。
最近、家族が言っていたが、1か月に1度、他科に診察に行く時しか母親に会えず、様子がわかるので診察があるのはとても良いと言う。
病院や施設の入所者に家族が会えないことが、日本に限らず世界中で起こっているのである。
このような環境は、認知症の高齢者が病状を進行させそうだし、認知症でない高齢者にもマイナスだと思う。
最近、施設入所中のほとんど食べなくなった高齢の女性を嘱託医から紹介された。家族が病院に連れてきた日、その女性の息子さんは「しばらく会わなかったが、ここまで弱っているとは知らなかった」という。彼女はもはや自力で歩けず、ほとんど閉眼していた。食べていないのでそんな風になる。
今は薬物治療で食事摂取はすっかり良くなっており、いつでも施設に戻れる状態まで回復している。
良かったのは、微量のジプレキサであったが、それ以外は全て良くなかった。
僕は長い期間、少なくとも連続で20年間以上リエゾンをしているが、今でも薬物治療で新しい発見がある。