胸郭出口症候群の謎 | kyupinの日記 気が向けば更新

胸郭出口症候群の謎

胸郭出口症候群は整形外科系の疾患であるが、時に幻覚などの精神症状が出現することがある。これについては、もう25年以上前から論文があるのではないかと思う。(いつ頃からかは詳しくないが、今でもたまに学会発表や論文を見る)。

この病態の詳細は、日本版ウィキペディアでは書きかけだが、その分シンプルで概略はわかるようになっている。英語版ウィキペディアでは、日本版より詳細に書かれており、解剖学的な図も載せられている。

原因は多岐に渡るが、特に頻繁にみられるのは外傷らしい(鞭打ち事故など)。

事故は二次的なものだが、例えば、事故でなくてもパソコンで長い時間文章を打ち込む作業を続けていると罹患することがある。特に小型ノートパソコン。

また、筋肉を鍛えるトレーニングを続けているとやはり二次的に起こることがある。

以前、どこだったか忘れたが、肺に由来する症状精神病は多いので、胸郭出口症候群はこれに関係が深いのでは?と書いたことがある。しかし、解剖学的に胸郭出口症候群は肺にはほとんど関係がないように見える。

その後、胸郭出口症候群に精神症状が伴っているとしたら、症状性だったとしても、疼痛系疾患と関連が深いと思うようになった。つまり、線維筋痛症、膠原病のリウマチなどの関連である。

実際、線維筋痛症では、随伴疾患として胸郭出口症候群が挙げられている。

線維筋痛症も外傷事故で生じることが多いと言われており、どちらが主体なのかという問題がある。合併していたとしたら、全てが一連のものと考える方が良いのかもしれない。

ただし・・
胸郭出口症候群の精神症状は器質性だったとしても、「幻覚」がトピックとして挙げられていることが多いのよね。

ここが他の線維筋痛症ないしその合併症の精神症状と比べ風変わりな点だと思う。その特異性こそ、ひょっとしたら「胸郭にあること」が関係しているのかも?と思ったりする。

肺の疾患は種々の肺炎を始めとして、幻覚はよく伴うからである。

自分にとって胸郭出口症候群は、今でもなお謎の多い疾患である。

参考
線維筋痛症と前立腺症
脱皮
躁状態とパンコースト腫瘍