ジェイゾロフトは25mgを超えて処方してる人がいない | kyupinの日記 気が向けば更新

ジェイゾロフトは25mgを超えて処方してる人がいない

ある時、レセプトをチェックしていたら、ジェイゾロフト25mgを超えて処方してる人が1名もいないことに気付いた。これは自分の患者さんに限ってである。ただし、ジェイゾロフトを100mg処方している人がわずかながらいる。これは転院して来たばかりの人なので自分の処方ではない。

僕はジェイゾロフトを最高25mgまでしか処方していなかったのである。厳密にはジェイゾロフト25mgが1~2名おりそれ以外は全て12.5mgである。夫婦でともに12.5mgというのもあった。ジェイゾロフトはぜひ12.5mg錠がほしい。

ジェイゾロフト25mgはパキシル10mgから変更が上手くいった人である。

なぜ、転院してくる人はジェイゾロフト100mgというのがあるんだろうか?と思う。

パキシルは古い処方が残っているのもあり、10mg、20mgの人がいる。パキシルは今や初診で処方することがないので、トータルではかなり少ない。パキシルで治療中の人は、これはこれで皆、けっこう落ち着いていて問題ない。

最も困るのが、パキシル40mgで転院してくる人である。このような人たちの一部は相当に変薬が難しい。

パキシルからジェイゾロフトにあっさり変更でき、しかも実感もほとんど変わらない人は変薬に限れば予後良好と言える。サインバルタに変更できる人も良い。

ただし、パキシル中止後、とんでもなくテンションが落ちる人は、そのままパキシルを戻してそのまま使うしかない。テンションが落ちるどころか、虚脱状態になる人もいる。

パキシルを中止し、著しくテンションが落ちる人は、かつてリタリンを使われていて、それ以外だとなかなかテンションが上がらない人に似ている。

1人だけ興味深い人がいて、その人はパキシル20mg、サインバルタ20mg、リフレックス15mgを処方している。その人は難治性であるが、それでも僕の処方としては一風変わった併用である。この処方はカリフォルニアロケット燃料+パキシルといったところである(笑)。

この人は不思議な人で、いずれの薬も単剤で最高量では良くないのである。平凡な用量で3つの抗うつ剤を併用していて、これで大丈夫と言うのが興味深いが、失敗続きで、この処方になるまでかなり試行錯誤があった。

現代社会では、抗うつ剤は併用により寛解率が上がるという意見がウェートを占めてきている。

現在、内科では高血圧の治療の際、難治性の場合、かなりの数の降圧剤の併用が許されている。なんだか、これに似ている。結局、伝達物質に作用する薬は、身体であれ脳であれ理屈は似ているのかもしれない。

レセプトを見ていると、抗うつ剤の多剤療法では、3環系プラス他の抗うつ剤という組み合わせが多い。だから3環系で良くなればそれで終わりだ。

現代社会では抗うつ剤を2剤使う前に、気分安定化薬の併用をまず試す方が一般的かもしれない。

上のカリフォルニアロケット燃料+パキシルは、ひょっとしたらレセプトで減点されかねない処方である。今のところ何も言って来ないので、最高量までいずれも使っていないので、セーフ?と思ったりした。

僕は基本的に、抗うつ剤は用量を大きく使うのは非常に重要だが、SSRIに限ればそれほどではないと考えている。SSRIを最高量継続し思ったほど改善しない人は、弊害の方が大きい。無計画に最高量を連発しても、治療が難しい人は難しい。

「最高量まで使う」というセオリーは、かつて、むしろ副作用が多い3環系や4環系抗うつ剤で言われていた。

過去ログでは、うつの難治性の人にはアナフラニールの点滴やラミクタールを推奨している。