ジプレキサの少年、その後
時々行っている病院でジプレキサ20mgの少年の記事をアップしたことがある。最初ジプレキサを15mgに減量したところ、なんと幻聴が減少した。以下「ジプレキサの少年」より抜粋。
次に会った時、なんと幻聴が減少していた。
本人によれば、処方変更されて数日したらガクンと幻聴が半減したという。これはさすがに謎過ぎることと言えた。合っていると思える薬物を減らして幻聴がかえって減るのはいかなるメカニズムなのであろう。合ってない薬なら話がわかるけどね。(こんな風な減量だと少し体が楽になったなどと副作用の軽減をいう人が多い)
当時、ジプレキサ錠をジプレキサザイディスに変え、15mgだけ処方しそのまま様子を見ていた。朝昼晩に5mgずつである。
ある時、どうも10mgでも良いように思ったので、朝夕だけは5mg錠を必ず飲んで、昼は飲まないでみたら?と勧めた。飲むなら飲んでも良いといったような曖昧な指示で、本人に任せたのである。うちの病院では、こういう方針でたいていの患者さんは10mgで大丈夫だったこともある。
本人は不安だったようであるが、一応、1日15mgは処方されることもあり、応じてくれた。彼は1ヵ月毎の通院だったので、次回の受診日、1ヶ月後のことである。
なんと、10mgで全く問題がなかった上、幻聴がほとんどなくなったという。以後、10mgのままだ。謎過ぎる経過とは言えた。彼のように合っている薬をどんどん減らして「幻聴」のようなメインの症状が軽減するなんて滅多にない。
時間が経って薬が体に馴染んでくれば、10mgも20mgもないんだと思う。だからこそ減量できるような気がする。しかし、彼の場合、陽性症状もかなり軽減しているのである。
このタイプの事件は、うちの病院ではあまり経験がなかった。彼の場合、20mgとしても肉眼ではオーバードーズには見えないのである。副作用が出ているとか、そういうのはなかったから。彼に聞いてみた。
「頭が軽くなったとか、何か副作用が減ったとかはないの?」
彼の答えだが、そういう副作用の変化はまるでないのだという。ただ、幻聴がほとんどなくなっただけ、という。
こういうのを見ても、向精神薬の薬理は、有効血中濃度とか、有効なレセプター占有率の次元を超えているのがわかる。
ルーランは16mg程度処方しないと、いわゆるD2レセプターの占有率が有効域には達しないと言われる。しかし、臨床場面では全然そのようには見えない。
これは双極性障害の人が治癒に向かう時、リーマス200mgとかデパケンR200mgなど、到底治療域には達していないのに、効いているとしか言いようがないのを見てもわかる。
人間は、やはり生身の人間であり、フラスコの中とは違うのだろう。
次に会った時、なんと幻聴が減少していた。
本人によれば、処方変更されて数日したらガクンと幻聴が半減したという。これはさすがに謎過ぎることと言えた。合っていると思える薬物を減らして幻聴がかえって減るのはいかなるメカニズムなのであろう。合ってない薬なら話がわかるけどね。(こんな風な減量だと少し体が楽になったなどと副作用の軽減をいう人が多い)
当時、ジプレキサ錠をジプレキサザイディスに変え、15mgだけ処方しそのまま様子を見ていた。朝昼晩に5mgずつである。
ある時、どうも10mgでも良いように思ったので、朝夕だけは5mg錠を必ず飲んで、昼は飲まないでみたら?と勧めた。飲むなら飲んでも良いといったような曖昧な指示で、本人に任せたのである。うちの病院では、こういう方針でたいていの患者さんは10mgで大丈夫だったこともある。
本人は不安だったようであるが、一応、1日15mgは処方されることもあり、応じてくれた。彼は1ヵ月毎の通院だったので、次回の受診日、1ヶ月後のことである。
なんと、10mgで全く問題がなかった上、幻聴がほとんどなくなったという。以後、10mgのままだ。謎過ぎる経過とは言えた。彼のように合っている薬をどんどん減らして「幻聴」のようなメインの症状が軽減するなんて滅多にない。
時間が経って薬が体に馴染んでくれば、10mgも20mgもないんだと思う。だからこそ減量できるような気がする。しかし、彼の場合、陽性症状もかなり軽減しているのである。
このタイプの事件は、うちの病院ではあまり経験がなかった。彼の場合、20mgとしても肉眼ではオーバードーズには見えないのである。副作用が出ているとか、そういうのはなかったから。彼に聞いてみた。
「頭が軽くなったとか、何か副作用が減ったとかはないの?」
彼の答えだが、そういう副作用の変化はまるでないのだという。ただ、幻聴がほとんどなくなっただけ、という。
こういうのを見ても、向精神薬の薬理は、有効血中濃度とか、有効なレセプター占有率の次元を超えているのがわかる。
ルーランは16mg程度処方しないと、いわゆるD2レセプターの占有率が有効域には達しないと言われる。しかし、臨床場面では全然そのようには見えない。
これは双極性障害の人が治癒に向かう時、リーマス200mgとかデパケンR200mgなど、到底治療域には達していないのに、効いているとしか言いようがないのを見てもわかる。
人間は、やはり生身の人間であり、フラスコの中とは違うのだろう。