体験・ジェイゾロフト
忘れもしない・・
あのような恐ろしいことになろうとは・・
1990年代の終わり頃、僕はある老齢の女性患者さんの慢性疼痛の治療のためにゾロフトを手に入れた。mg数が大きいほど割安だったので100mg錠を購入したのであった。
「毒見してみよっと・・」
と思い、その楕円形で肌色の100mg錠を半分に割り50mgだけ飲んでみたのである。すると、まだそんなに時間が経っていないのに、喉から胸にかけて突き上げるような、カーとした感覚に襲われ、体が熱くなってきた。熱を測ってみると37℃を超えている。次第にお腹が痛くなりトイレに駆け込んだのであった。
激しい下痢と腹痛、発熱。
僕はトイレにしゃがみこみ反省していた。なぜ25mgにしとかなかったのだろう・・25mgでも大変だっただろうけど。
あれはまさにノロウイルスかなにかの感染症に似ていた。SSRIの副作用で「インフルエンザ様症状」なるものがあるが、それにも似ている。あたかも重い風邪を引いたような状態になったのである。それも人工的に。ゾロフトのおかげで2泊3日で2~3kg体重が減ってしまった。
ところが、いざ患者さんに使ってみると、みんなケロリとしていた。下痢の副作用ですら、普段、便秘が酷い患者さんにはあまりみられないのである。あれから時間は流れ、ジェイゾロフトと名前を変え日本でも発売になった。現在までかなりの人数に処方しているが、僕のように激しい副作用に襲われた人は全然いない。いったいどうなってんの? 僕の体が特殊というか、弱すぎただけであった。
人間の体は不公平にできてる。
思えば、僕は子供の頃から、薬の副作用でさんざん辛い目にあっている。一番の苦労はペングローブである。今はもう扁桃切除してないのだが、子供の頃から扁桃炎をよく起こしていた。扁桃炎になると38℃以上に発熱する上に、それが1週間は続くので、抗生剤を服用せざるを得なかった。ペングローブは胃への負担が大きく、胃痛と不快感のため随分辛い思いをしている。今の人は恵まれている。抗生剤の種類が増えて、副作用の少ない自分に合った薬が選択できるから。(参考)
今の薬は鎮痛薬にしろ抗生剤にしろ消化管の副作用が少ないものが多い。かつて、ボルタレンは僕の胃を荒らしまくったが、ロキソニンは問題なく服用できる。
精神科の薬も同じような変遷にはなってるね。全般的に見れば、今の患者さんが昔の患者さんより副作用で苦労しないで済むのは他の科と同様だと思う。
参考
星 新一
あのような恐ろしいことになろうとは・・
1990年代の終わり頃、僕はある老齢の女性患者さんの慢性疼痛の治療のためにゾロフトを手に入れた。mg数が大きいほど割安だったので100mg錠を購入したのであった。
「毒見してみよっと・・」
と思い、その楕円形で肌色の100mg錠を半分に割り50mgだけ飲んでみたのである。すると、まだそんなに時間が経っていないのに、喉から胸にかけて突き上げるような、カーとした感覚に襲われ、体が熱くなってきた。熱を測ってみると37℃を超えている。次第にお腹が痛くなりトイレに駆け込んだのであった。
激しい下痢と腹痛、発熱。
僕はトイレにしゃがみこみ反省していた。なぜ25mgにしとかなかったのだろう・・25mgでも大変だっただろうけど。
あれはまさにノロウイルスかなにかの感染症に似ていた。SSRIの副作用で「インフルエンザ様症状」なるものがあるが、それにも似ている。あたかも重い風邪を引いたような状態になったのである。それも人工的に。ゾロフトのおかげで2泊3日で2~3kg体重が減ってしまった。
ところが、いざ患者さんに使ってみると、みんなケロリとしていた。下痢の副作用ですら、普段、便秘が酷い患者さんにはあまりみられないのである。あれから時間は流れ、ジェイゾロフトと名前を変え日本でも発売になった。現在までかなりの人数に処方しているが、僕のように激しい副作用に襲われた人は全然いない。いったいどうなってんの? 僕の体が特殊というか、弱すぎただけであった。
人間の体は不公平にできてる。
思えば、僕は子供の頃から、薬の副作用でさんざん辛い目にあっている。一番の苦労はペングローブである。今はもう扁桃切除してないのだが、子供の頃から扁桃炎をよく起こしていた。扁桃炎になると38℃以上に発熱する上に、それが1週間は続くので、抗生剤を服用せざるを得なかった。ペングローブは胃への負担が大きく、胃痛と不快感のため随分辛い思いをしている。今の人は恵まれている。抗生剤の種類が増えて、副作用の少ない自分に合った薬が選択できるから。(参考)
今の薬は鎮痛薬にしろ抗生剤にしろ消化管の副作用が少ないものが多い。かつて、ボルタレンは僕の胃を荒らしまくったが、ロキソニンは問題なく服用できる。
精神科の薬も同じような変遷にはなってるね。全般的に見れば、今の患者さんが昔の患者さんより副作用で苦労しないで済むのは他の科と同様だと思う。
参考
星 新一