4ヶ月間の処方変更について | kyupinの日記 気が向けば更新

4ヶ月間の処方変更について

今日はある病棟の処方箋を照らし合わせて書き直しの作業をした。本当に無駄な時間だが、こうなってしまったものは仕方がない。最後の更新が4月下旬であり、5月からの変更分が書き換えられていないので、約4ヶ月の間の処方変更がどの程度なのか逆にわかった。そこで思ったこと。

① 一般病棟では変更比率が非常に高い。約90%の人は何か変更されている。
② わりと退院した人数が多いこと。
③ 総合的には少しずつ減薬できている。
④ 最近はおばあちゃんばかり入院している件。
⑤ エビリファイ漸増中。
⑥ うつ病の人はすぐ退院していること。
⑦ 5月頃退院したのに、また入院している人が2名。


など。1名、最近、非常にうまくいった統合失調症の患者さんの処方変更例。かなり古い人だが、崩れはそれほどではない。

19年1月
セレネース3    4T
ヒベルナ      3T
プルゼニド     2T
レボトミン25    1T
インデラル  3T
クレミン25    3T  
(コントミン換算値 852mg)



19年5月
エビリファイ12  1T
レボトミン25   1T
インデラル    3T
(コントミン換算値 325mg)


元々この人はセレネースだけで治療されていたのだが、クレミン75mgを加えたら変な疼痛も消えてけっこうまとまったのでそのままにしていた。インデラルは暴力に対し使っている。効果は気持ち程度。疼痛と精神病状態を一発で改善するにはエビリファイが良いと思ったので、クレミンと入れ替えて漸増しつつ、セレネースを抜いてみた。いとも簡単に成功。もう3ヶ月以上安定している。

だいたい、この人にエビリファイを使うのは、あまりにもと言う感じだった。長期入院者でセレネース、クレミン、インデラルですっかり落ち着いていたから。長期の患者さんでコントミン換算値800mg程度はそう悪くない処方と思う。この人にエビリファイを使おうと思ったきっかけは、肌の色が赤黒くてざらざらの皮膚だったので、落ち着いていても使いやすかったというのが大きい。これがアテになるかどうかはともかく。

エビリファイに変更後の本人の感想だが、体が軽くなったという。あと、頭が押えられていた感触がなくなったらしい。この人の場合、足の謎の疼痛がずっとあったのであるが、平凡に抗うつ剤などでは病状が悪化して使えなかった。これがクレミンだとピタリと止まったのである。もう安定していたのもあるが、エビリファイでも疼痛に関しては代替できているように見える。他、便が緩くなったのでプルゼニドも必要がなくなった。

エビリファイの欠点は統合失調症の人に処方すると、あまりに軽すぎて、なんとなく輪郭がまとまらないように見える人もいること。あまり押えないので「プチ精神病状態」というか、ちょっとした行動異常などが出ることがある。だから、僕の場合、単剤よりほかの抗精神病薬を併用している患者さんの方が多い。

この人に限れば、インデラルがなにがしかプラスに働いているんだろうね。たぶん。