いかにオーリングがアテにならないか
僕はたまに治療の参考にオーリングを頼むことがある。オーリングができる人はうちの病院には1名しかいない。たぶん僕もすればできるのであろうが、自分でできるようにならないようにしている(いや、なんとなく・・)。
オーリングは、患者さん本人の感性が鋭いなら、別にオーリングをしなくても薬を触っただけで自分に合っているかどうかがわかるほどだ。ある女性患者さんは、オーリングの前、リスパダールの錠剤を怖がって触れないほどであった。彼女はかつてリスパダールで失敗したことがあるのである。それくらいの感性を持つ患者さんなら、たくさんの錠剤の山から、自分で自分であったものを選ぶくらいはできる。
オーリング的には平均して抗精神病薬は不評に見える。僕の目からは合っているというか、それしかないと思えるのに、オーリングでは「無反応」が出ていることが良くある。特に非定型抗精神病薬で。
これはきっと100%の精度で判定すれば、やはり合っていないのであろうが、60~70%なら十分合っているというか、実用に足るということなのであろう。僕はそう理解した。
唯一、エビリファイだけは偽陽性から陽性の人を時々診る。あと、デパケンRは陽性反応を見ることがまだあるような気がする。このような経験から、オーリングについて次のような結論に至った。
おそらく、オーリングは絶対的なものなので、1000年先くらいの薬物療法を見通して反応しているのだろう。
現在の抗精神病薬は、統合失調症に処方される薬としては副作用や効果についても未だ過渡期であり完成形ではない。だから、ほとんどの抗精神病薬は非定型も含め、オーリング的には歓迎されないのだろう。しかしエビリファイだけは全く新しい機序の薬物で、従来型の薬物に比べ、一歩、完成された抗精神病薬に近いのかもしれない。だからこそ、時々エビリファイに擬陽性が出るのだ。
ところが、エビリファイの始末の悪いことは、擬陽性の人でもけっこう失敗してしまうこと。これは僕にとって、ずっと謎なことであった。
これは、ひょっとしたらエビリファイはペンダントでいえば片割れの1つで、もう1つの片割れがみつかっていないのかもしれない。つまり、もう1つ未知の薬物が必要なのかもしれないのだ。なぜそう思うかと言えば、エビリファイは良い薬のわりに失敗しすぎるということがある。
うちの病院の場合、定型や非定型との組み合わせでより安定している人たちがけっこういる。エビリファイは単独でも使えるし、それで安定している人もいるが、どうも他の薬物の補強剤と言うかスタビライザー的に作用しているようにしか見えないケースがある。単独で使おうとすると、かなり患者を選ぶのである。
統合失調症の薬でスタビライザー的色彩の薬物というなら、その片割れの主剤が必要に見える。本当は定型薬よりもっと望ましい薬物があるはずと思う。ペンダントの片割れしか処方していないので、良い結果が出ないのだ。
デパケンR、これは一般名はバルプロ酸と呼ばれているが、構造式はシンプルで左右対称形であまりにも美しい。立体的に対称形なのかどうかまで詳しくはないが、これはこれで理想の薬物なのだろう。
現在の医療でベストと思われる薬物がオーリングで否定されたり、あるいはエビリファイで擬陽性になるのは、このようなことが関係していると思うようになった。
つまり、オーリングが現在の薬物療法で、いかにアテにならないかがわかる。少し参考になる程度なのである。
オーリングは、患者さん本人の感性が鋭いなら、別にオーリングをしなくても薬を触っただけで自分に合っているかどうかがわかるほどだ。ある女性患者さんは、オーリングの前、リスパダールの錠剤を怖がって触れないほどであった。彼女はかつてリスパダールで失敗したことがあるのである。それくらいの感性を持つ患者さんなら、たくさんの錠剤の山から、自分で自分であったものを選ぶくらいはできる。
オーリング的には平均して抗精神病薬は不評に見える。僕の目からは合っているというか、それしかないと思えるのに、オーリングでは「無反応」が出ていることが良くある。特に非定型抗精神病薬で。
これはきっと100%の精度で判定すれば、やはり合っていないのであろうが、60~70%なら十分合っているというか、実用に足るということなのであろう。僕はそう理解した。
唯一、エビリファイだけは偽陽性から陽性の人を時々診る。あと、デパケンRは陽性反応を見ることがまだあるような気がする。このような経験から、オーリングについて次のような結論に至った。
おそらく、オーリングは絶対的なものなので、1000年先くらいの薬物療法を見通して反応しているのだろう。
現在の抗精神病薬は、統合失調症に処方される薬としては副作用や効果についても未だ過渡期であり完成形ではない。だから、ほとんどの抗精神病薬は非定型も含め、オーリング的には歓迎されないのだろう。しかしエビリファイだけは全く新しい機序の薬物で、従来型の薬物に比べ、一歩、完成された抗精神病薬に近いのかもしれない。だからこそ、時々エビリファイに擬陽性が出るのだ。
ところが、エビリファイの始末の悪いことは、擬陽性の人でもけっこう失敗してしまうこと。これは僕にとって、ずっと謎なことであった。
これは、ひょっとしたらエビリファイはペンダントでいえば片割れの1つで、もう1つの片割れがみつかっていないのかもしれない。つまり、もう1つ未知の薬物が必要なのかもしれないのだ。なぜそう思うかと言えば、エビリファイは良い薬のわりに失敗しすぎるということがある。
うちの病院の場合、定型や非定型との組み合わせでより安定している人たちがけっこういる。エビリファイは単独でも使えるし、それで安定している人もいるが、どうも他の薬物の補強剤と言うかスタビライザー的に作用しているようにしか見えないケースがある。単独で使おうとすると、かなり患者を選ぶのである。
統合失調症の薬でスタビライザー的色彩の薬物というなら、その片割れの主剤が必要に見える。本当は定型薬よりもっと望ましい薬物があるはずと思う。ペンダントの片割れしか処方していないので、良い結果が出ないのだ。
デパケンR、これは一般名はバルプロ酸と呼ばれているが、構造式はシンプルで左右対称形であまりにも美しい。立体的に対称形なのかどうかまで詳しくはないが、これはこれで理想の薬物なのだろう。
現在の医療でベストと思われる薬物がオーリングで否定されたり、あるいはエビリファイで擬陽性になるのは、このようなことが関係していると思うようになった。
つまり、オーリングが現在の薬物療法で、いかにアテにならないかがわかる。少し参考になる程度なのである。