アンプリット、ソラナックス、四物湯
これは「パキシルとアンプリット」のエントリに出てくる女性患者さんのその後の経過である。
抜粋。
最近、来た子の場合、パキシルで異常感覚が出ていた。首筋や後頭部がカッカするのだという。パニックは改善しているのだけど、不快感がトータルでは増していた。パニックが消失していても、その不安感というか苦しさが他の所に分散しているような感じで、今まで通り不快なままなんだ。こういうのは、きわめてセロトニン的というか、SSRI的だと思う。
上のパキシルで失敗している子だけど、アンプリット50mgで気持ち良いほど良くなった。それもあっというまに。アンプリットを服用し始めて爽快さが違うのだという。心地よさというか。こんなタイプの患者さんは、きっぱりとパキシルやデプロメールをやめて、副作用の少ない系の旧来の抗うつ剤で治療したほうが良い。
彼女の場合、時間が経ってくるにつれて、なんだかアンプリットが重く感じられるようになった。むしろ少ない方が良い感じなのである。精神面ではパニックは再現していないし、うつ状態もなかった。ソラナックスだが、1日に1~2回ほど不定期に飲んでいたというが、実際にパニックが起こっているわけではないので、どういうタイミングで飲んでいるのか僕もいまいちわからなかった。しかし飲んでいるということは、不全感みたいなものがあるのだろうと思った。
そんなこともあり、なんとなく思いつきでアンプリットを漸減し四物湯を追加することにした。この服薬の仕方だが、夕食後か就前に一度に5g(つまり2包)飲むように伝えた。四物湯は女性向けの漢方薬で、更年期障害、血の道症、冷え性に処方する。精神症状にももちろん効くが、わりあい「攻撃的でない婦人」向けと思っている。もちろん攻撃的婦人も飲んでいけないわけではない。更年期障害とかかれているが、若い人が飲んでもかまわない。
とか言ってるうちに、彼女は勝手にアンプリットをやめてしまったのである。結局、漢方を服用しながら、時々ソラナックスを服用すると言った感じになった。本人によれば、アンプリットの時と全然状態はかわらないという。そんな風な状態でしばらく様子をみていた。
そのうち、全然ソラナックスを服用しなくなったらしい。今では四物湯を服用しているだけで、これが効いているとしか言いようがない。また、こういう経過をみると、実質、完全治癒にかなり近いように思える。
当初はパニックが出たりと確かに悪かったのであろう。しかし最も悪かったのはパキシルで、これがかなり病状を脚色していたように見える。だいたいパキシルを服用するまで、うつ状態なんてなかったのである。
パキシルに限らずプロザックもそうだけど、SSRIはマジにけっこう重いうつ状態をもたらす場合がある。うつ病の治療薬なのに、うつ状態を惹起するという不思議な二面性がある。
彼女の場合、パキシルのうつ状態、パニックみたいな精神症状があっというまにアンプリットで吹き飛んだ。もともとうつ状態なんてなかったからこそ、アンプリット50mgで爽快になったし、時間が推移して重く感じられるようになったように見える。
こういう風に考えると、彼女の病状の推移がうまく理解できる。
参考
パキシルとアンプリット
攻撃的婦人
抜粋。
最近、来た子の場合、パキシルで異常感覚が出ていた。首筋や後頭部がカッカするのだという。パニックは改善しているのだけど、不快感がトータルでは増していた。パニックが消失していても、その不安感というか苦しさが他の所に分散しているような感じで、今まで通り不快なままなんだ。こういうのは、きわめてセロトニン的というか、SSRI的だと思う。
上のパキシルで失敗している子だけど、アンプリット50mgで気持ち良いほど良くなった。それもあっというまに。アンプリットを服用し始めて爽快さが違うのだという。心地よさというか。こんなタイプの患者さんは、きっぱりとパキシルやデプロメールをやめて、副作用の少ない系の旧来の抗うつ剤で治療したほうが良い。
彼女の場合、時間が経ってくるにつれて、なんだかアンプリットが重く感じられるようになった。むしろ少ない方が良い感じなのである。精神面ではパニックは再現していないし、うつ状態もなかった。ソラナックスだが、1日に1~2回ほど不定期に飲んでいたというが、実際にパニックが起こっているわけではないので、どういうタイミングで飲んでいるのか僕もいまいちわからなかった。しかし飲んでいるということは、不全感みたいなものがあるのだろうと思った。
そんなこともあり、なんとなく思いつきでアンプリットを漸減し四物湯を追加することにした。この服薬の仕方だが、夕食後か就前に一度に5g(つまり2包)飲むように伝えた。四物湯は女性向けの漢方薬で、更年期障害、血の道症、冷え性に処方する。精神症状にももちろん効くが、わりあい「攻撃的でない婦人」向けと思っている。もちろん攻撃的婦人も飲んでいけないわけではない。更年期障害とかかれているが、若い人が飲んでもかまわない。
とか言ってるうちに、彼女は勝手にアンプリットをやめてしまったのである。結局、漢方を服用しながら、時々ソラナックスを服用すると言った感じになった。本人によれば、アンプリットの時と全然状態はかわらないという。そんな風な状態でしばらく様子をみていた。
そのうち、全然ソラナックスを服用しなくなったらしい。今では四物湯を服用しているだけで、これが効いているとしか言いようがない。また、こういう経過をみると、実質、完全治癒にかなり近いように思える。
当初はパニックが出たりと確かに悪かったのであろう。しかし最も悪かったのはパキシルで、これがかなり病状を脚色していたように見える。だいたいパキシルを服用するまで、うつ状態なんてなかったのである。
パキシルに限らずプロザックもそうだけど、SSRIはマジにけっこう重いうつ状態をもたらす場合がある。うつ病の治療薬なのに、うつ状態を惹起するという不思議な二面性がある。
彼女の場合、パキシルのうつ状態、パニックみたいな精神症状があっというまにアンプリットで吹き飛んだ。もともとうつ状態なんてなかったからこそ、アンプリット50mgで爽快になったし、時間が推移して重く感じられるようになったように見える。
こういう風に考えると、彼女の病状の推移がうまく理解できる。
参考
パキシルとアンプリット
攻撃的婦人