3月の読書から。桃源郷、ミミリー、東京、澁澤。 | つばらつばら

3月に読んだ本

 

『国文学』澁澤龍彦特集号

先生(夫)の書斎から拝借。

先月の上七軒の古書市で見かけて思い出して読んでみた。

27 (4)

先生(夫)の先輩である古橋氏も執筆されています。

池内紀のインタビューは貴重。

インタビューとはいえ 澁澤の最晩年なので筆談です。

 

27 (5)

『ちいさな桃源郷』池内紀 編集

 

伝絶の山の雑誌『アルプ』に掲載されたエッセイ

著名人から会社員まで、山への思いに満ちた一冊。

 

山小屋の名物主人について書かれた場面は面白かった。

コワイ主人なんだけど、コワイのは登山者が危ない目に遭わないため。

「こんなことで 山を嫌いになってもらっちゃ困る」と言うところも良い。

 

 

 

27 (1)

『うさぎのミミリー』庄野順三

 

研究室から持ち帰った本。

小説というか、私小説なのか。

実名で出てくるご近所さんに、巨人の藤木コーチがいる。

 

一日3回も散歩する庄野氏。

近所の人とあいさつをし、物々交換や、おすそ分け、

 

お世話になった人には間を開けずに御礼状を出すか電話をかける。

家族に対してもだ。 長女の手紙が偉い。

いまどき、こんなに丁寧な人付き合いを面倒くさがらずにしている人がいるのだろうか。

 

 

年に数度、家族で宝塚観劇をして、食後は行きつけの飲食店へ行き(なんだか細雪みたいだな)

庄野家の年中行事が淡々と描かれている。

 

こんな家庭が持てたら、こんな老人の生活にあこがれるという読者もいるのでは。

 

一方、読者の置かれている立場によっては 

中流~上流家庭の生活が眩しくみえて

悔しく思えるかもしれない。

 

 

まぁともかく静かでいい本だった。

 

 

 

28-2

『雑踏の社会学』川本三郎  古書市で購入。

  川本版、ひとり酒場放浪記

  バブル期の刊行なので、新しい地下鉄が開通した、

  地下鉄の路線図をいつも持ち歩いているという話題は時代を感じた。

 

  なじみの店より、匿名でいられる店が良いと。たしかに。

 

  いまは人との「つながり」が求められがちだけど、

  人目を気にせずに過ごせる場所って、ありますか?