
「福寿館」、「藤助屋」に立ち寄る合間に二度顔を出しつつ、どちらも先客が居て入れなかった。
そう、浴場は1つしかないため、1組貸切での使用となるためだ。
台温泉 「水上旅館」
三度目の正直でようやく立寄りが叶った。
絶対立寄りたかった理由は独自源泉ってこともあったけど、「水上旅館」と言えば名物の大女将。
相当のご高齢ながらてきぱきとされて、ぼくもお会いしたいと思っていた。
ところがぼくが訪れたときに応対してもらったのは、娘か嫁の、現?女将。
でも大女将は茶の間の炬燵の中でちょこんと座っていた。
もう出て用事をすることはままならない感じではあったが。
立寄り入浴料は300円。
宿泊は素泊まりのみで旅館協会のサイトでは2000円~3500円となっているが、現状で宿泊もやっていたかは未確認。
洗面所も脱衣所も、浴槽周りは生活感が溢れており、きっとここで湯治逗留をしたら帰りたくなくなりそうだ
タイル浴槽好きなら思わず歓声をあげてしまうであろう、B型と言おうかW型と言おうか、何とも美しい2連浴槽
浴場にはシャワーはおろか、カランもない。
手前側、右側の浴槽↓はごく僅かにささ濁っている。
こちらの湯の方が熱かった。
オーバーフローは多くはないが、完全かけ流し。
その仕組みについては後程。
奥側、向かって左の湯↓はほとんど無色透明。

こちらも多くはないがしっかり完全かけ流し。
それぞれの浴槽の温度はいつもどちらが熱いとか決まっているわけではなさそうで、入浴者が自由に調整できるようになっている。
どっちが熱いか、あるいは同じ温度かは、前の入浴者次第かも。
泊まって一番湯を確認したら、デフォルト状態が分かるだろう
その温度調整機構がついた源泉枡がこちら↓。

枡が2つあるが、さてそれぞれは同じ源泉か、違う源泉か。
ちなみにこの宿の自家源泉は「台温泉 恵の湯」。
分析表が昭和27年なので現状の数値とは違うのだろうが、源泉温度75度、pH7.9の含食塩芒硝泉。
すなわちナトリウム-硫酸塩・塩化物泉ということになる。
2つの浴槽で透明度の違いと温度の違いはあったが、このときは風味の差はさほど感じられなかった。
湯友が訪れた際はそれぞれの風味に少し違いがあったとのことなので、温度所以か源泉所以か。
違う源泉(自家源泉と共有泉)を別々に使用していると指摘しているブログ記事も見たことがあるが、このときはそうと断定することはできなかった。
後日、台温泉の旅館協会に聞いても、昔に共有泉も引いて2源泉を使っていたと聞いたことはあったけど今はわからない・・・という頼りない返事。
よってここでは自家源泉「恵の湯」を中心に、共有泉も引いてるが明確に分けずに使用しているかもしれないというスタンスにする。
分析表はその古い自家源泉のものしか見当たらなかったが。
確実な情報が分かったら、加筆訂正します。
その源泉枡には木の棒が並んでいるが、それを刺したり抜いたりして、湯の投入量を調整する。
ちなみに加水はできない
そうした源泉は、浴槽内の穴から投入される。
ちょっとだけパイプが覗いているのがお分かりだろう。
その源泉の風味は、淡いタマゴ臭と淡いタマゴ味があった。
仄かに芒硝っぽいというか薬っぽい風味も感じられた。
それにしても、どの角度からみても見とれてしまう浴槽だ
細い線状の湯の花が見受けられた。

クリアに無色透明な,、熱め適温(といってもなかなか熱い(^^ゞ)の入浴写真から。
こちらもスベスベ感はちゃんとある。
そして熱い方の浴槽も。
はっきり言って、このころはもうヘロヘロ。
台温泉のパワーが体全体に刻み込まれていた
熱い浴槽の方が僅かだがささ濁っているというのも考えてみれば不思議なのだが、もう頭は回らない(^o^;)
源泉の真実、謎のままでいいや( ̄∇ ̄+)
まだまだ魅力的な宿はたくさんあるが、すでに限界だったので、この湯で台温泉は終了。
十分に満足した分、まだまだ掴みきれない奥の深さも思い知らされたなぁ。
そして帰り際。
大女将は動けないが顔だけ挨拶をいただけたように見えた。
そして現女将から名物の温泉玉子を2つ、きっちりお土産にいただけた

これがまた美味しかったな~
こんなほっこりさせてくれる宿と湯があるから、全国の湯めぐりはやめられない。
後日談。
そろそろ台温泉をブログアップする頃だなあと思っていた頃。
湯友から、水上旅館の大女将は夏に亡くなってたそうだという情報が来た
2015年の8月に逝去。
享年94歳とのこと。
台温泉の源泉が一つ失われたぐらいの重みがあるのでは。
姿だけでも拝見できてよかった。
ご冥福をお祈りいたします。
そして水上旅館、現女将が今も元気に営業中なようです
台温泉 「水上旅館」
岩手県岩手郡花巻市台1-183
0198-27-2559
立寄り入浴料 300円
<源泉:台温泉 恵の湯(と台2号泉?)>
※以下、数値は恵の湯単独
ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
75度
pH 7.9
成分総計 1.137g/kg
3.6リットル/分(自然湧出)
無色透明(微ささ濁り)
淡タマゴ臭、微芒硝臭あり
淡タマゴ味、微薬味あり
スベスベ感あり
完全かけ流し
2015年4月入湯
※数値はS27年の分析書より
これで2015年4月の岩手の湯は終了…実はこの後に野湯を1つ目指したけど、通行止めであっさり断念。
とりあえず関東方面を目指した…そう、このときの湯めぐりはまだ続くのである













