一体どういう行程にしたらいいの?
と途方に暮れた。
公共機関でいく
陸前高田の東日本津波伝承館。
お知恵を借りようと、
一関にいる正子さんに打診した。
震災後、ハイジ亭で2回。
そして気仙沼で1回。
そんなに頻繁に会えていたわけではない。
なのに、
「ハイジ、私たちが車で案内するよ」
まるまる二日、
ご夫婦で仕事を休んで、
陸前高田だけでなく
気仙沼の伝承館にも案内してくれた。
素敵なご自宅や、
おすすめのお寿司屋さんや、
焼き鳥屋さんにも。
すーーーっかりお世話になってしまった。
*****
伝承館を前に、いまさら、思った。
甚大な被害を受けられたお二人に、
伝承館はつらすぎるのではないか。
事前にそこに
想いが馳せられなかったことを悔いた。
でもお二人は、
静かに一緒に佇んでくださいました。
「このお肉屋さんの豚ロースの味噌漬け、
美味しかったんだよねー」
昔の街並みをしるすパネルを見ながら、
正子さんがつぶやいた一言。
大事な人たちが、
なくてはならないモアナ
が、
家が、
日常の”あたり前”の幸せが、
すべて一瞬にして流されてしまった。
娘さんの同級生の話。
仲が良かった先輩夫婦の話。
よく行っていたお店の話。
大事なお客様の話。
訥々と、
1つずつ大事に話をしてくれた。
静かに煌めく海をみて
正子さんは「きれいな海だね」と言ったけど、
そう言えるまでにどれだけのものを
乗り越えて、
あるいは受け入れてこられたことか。
シアターで映像をみて、
胸がつぶれる想いだった。
そしてよくぞ生きていてくれたと、
改めて涙があふれる。
ぬくもりを、ありがとう。
ものすごく大事なことを
思い出させてくれてありがとう。
伝承館に行けたことよりも、
お二人にあらためて、
会えたこと。
その時間が宝物。




