―どうか、どうか、私。これから先の人生、
他人を愛しすぎないように。
他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように。
人を愛することがなければこれほど苦しむ事も
なかったのに。
世界の一部にすぎないはずの恋が
私のすべてをしばりつけるのはどうしてなんだろう。
恋愛中毒 / 山本文緒 著
山本文緒さんの小説の中でも、一番心に痛く、
昔を思い出さずにはいられない「恋愛中毒」の中の一文。
先日、宝地図を作った時に、急に思い出しました。
私が、占いを始めるひとつのきっかけとなった
失恋と、あるジプシーたちとの出会い。
あの頃の私は、
とにかく、どこでもいいから遠くへ行きたかった。
どんなものも届かないずっと遠くへ。
予定を1年早めて、スペイン留学を決めたのは
本当はそんな理由から。
大学は決まっていたのだけれど、住むところは
自由だったので、
あまり日本人がいなくて、
どうせならガイドブックにも載っていないところが
いいと言ったら、知人が紹介してくれたのは
ジプシーが住むというグラナダ・サクロモンテの丘。
こんな洞窟です。
昔、ジプシー居住区だったところは、かなり観光地化が
進んでいて、観光客向けのフラメンコが見られる
タブラオが並んでいたり、今はバスが通っていたり
するけれど、
私が一時期住んでいたのは、もっとずっと山奥の
観光客がやってこない自給自足の村でした。
モノがあふれている東京から、一転して
電気・ガス・水道なし、もちろん電話も携帯もお風呂もなし、
灯りはロウソクの光で生活する、
「文字も読めない、書けない」
そんなジプシーたちとの生活が突然スタートしたのでした。
次回へ続く
(気が向いたら書きます)


