近所に住む大学生のお兄ちゃん。
彼と出会った頃は彼が中学生の頃。
学校から友達と帰ってくる夕方、
うちの子たちは家の前で遊んでいて。わたしは子守。
家の前を通るお兄ちゃんに
「お!おかえり〜」と言うと、
「うっす!」とはにかんで応えてくれる中学生だった。
野球少年である彼が「坊主」になった日があって。
当時も坊主だったうちの子たち。
「おそろやなぁ〜」って言っちゃったら、
「お!ほんまや!」と真っ黒に日焼けした顔で笑ってた。
毎夜、素振りしたり、バッティング練習したり、道具の整備をしていた。
「野球が好きなんやなぁ」と微笑ましく見ていた記憶。
そこから年5くらい経ったある日、
久々に会った。
どうやら高校留学していて、
大学生になった彼が帰ってきたようだった。
その頃、野球⚾️と言うものを知った長男がプラスチックバットで遊んでいると・・・
彼が
近寄ってきて、
うちの子たちに野球を教えてくれた。
それが2、3回続いたある日、
「それより、こっち使ってみな!」と言って、
使い古したグローブと金属バットを持ってきた。
長男のうれしそうな顔ったらない。
「あげるよ。俺が初めて使ったやつやで」と。
10年以上ずーっと残してあったグローブとバットを
「がんばって練習しな!」と言って差し出してくれた。
ある一点だけ真っ黒になっていたグローブ。
すごく練習したことが素人のわたしにもわかった。
長男は誇らしげにそのグローブを使わせてもらっていた。
「年季はいっとるなあ」とコーチに言われながらも、
「俺、気に入ってるから」とかわして。
お兄ちゃんとはまた、会わなくなっていった。
そこからさらに3年。
今、長男の野球熱は冷めて、
代わりに次男の野球熱がすごい。
あの頃の長男とは比べ物にならないほど。
毎日素振りしたり、一人でグローブとボールで遊んでいる。
素振りのバットはあのお兄ちゃんに譲っていただいたもの。
次男はチームに所属しているわけじゃないし、
誰かに強制されるのではなく、
やりたい!面白い!がみている方にも伝わるくらい
毎日外でバットとグローブに夢中。
だからか?
また、お兄ちゃんと会うようになった。
「今日、あのお兄ちゃんに教えてもらった!」
と目をキラキラさせて言う次男。
「お兄ちゃんがな、俺が君くらいの頃よりも君はよくやってるから、めっちゃうまくなるで!」
って言ってくれた〜と。
お兄ちゃんは甲子園にも出場している選手。
ある日ー
懐かしいな!と言って
あのバットで素振りを見せてくれ、
いろいろ教えてくれた後、
ちょっと待ってな!と家に戻った。
帰ってくると、
「これ、あげるわ」
と言って、またグローブを持ってきてくれたらしい。
前のは外野用、今回は内野用。
きっとこれも10年以上ずーっと残してあったものなんだろう。
そのグローブ。
うれしそうに触っている次男。
なんかね、スーーーッゴクうれしい、わたしが。
お兄ちゃんに会いたいから!と今日も外でバットを振る次男。
お兄ちゃん教えるのめっちゃうまいから俺すぐうまくなれる!と。
大切な道具。毎日手入れしていた道具。
相棒をー譲ってくれた。
その思い、受け取っているのだと、見て取れる。
グローブを、すごーーーくいい顔して見ている次男。
なんかね。
本当にありがたい。
お兄ちゃんに出会えた息子たち。
心がじわーっとあったかくなる。
近所関係は希薄になっている世の中で
寂しさを感じる中での出来事。
時代は変わってもー
つながる。
ありがたいなあと、
今日も
お外で響く子供達の声にしあわせをかんじます。
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