$言葉をつむぐ☆りゅういち





異形の僧が海岸に降りたった

どこへ行こうとしているのか
誰にもわからなかった

そして

僧にもわからなかった

頭の毛は縮れ
肌の色は黒く
分からない言葉を話す


西暦725年 
博多簀子町の海岸
12月のある寒い日のことだった


異形の僧は毎朝海岸に来て
大きな石の上に座して念仏を唱えている

僧は仏さまの慈悲を伝えるには
どこがふさわしいのか
どこに私が行けばいいのかを問う

来る日も来る日も
異形の僧は海岸の石に座している

唖者の静けさが海に横たわる



僧が空を見あげると
虹色の不思議な雲が現れた
手招きをする仏さまの姿が見えた


僧は仏さまの姿が見えた空の下を
目指して歩きはじめる


雷山にたどり着いた僧は
大きな木を山から伐りだし
仏さまの姿を彫りはじめた

千の手と千の眼を持つ観音様


彼が寺を開くと
全国から僧が雷山に集まりはじめた



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異形の僧の名前は清賀上人
インドから仏の教えを広めるために
博多の地にやってきた僧
糸島にある雷山千如寺の開祖

彼が座りつづけた海岸の石は
「神石」と呼ばれ福岡家庭裁判所の庭に
残されているという



雷山千如寺の千手千眼観音像の写真は
「魂の写真家 Spiritographer 」古賀洋子様よりお借りしました
ステキな写真を沢山撮られております。
古賀洋子様ありがとうございます。


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