失われたニューヨーク ツインタワー

高層階のバーカウンター

彼女が座っていて 悲しげな横顔を僕は見ている

マティーニのオリーブをステアでもてあそぶ



彼女の後ろには

天井まで連なる縦長の窓ガラスが何本も並んでいて

マンハッタンの夜景が浮かびあがる



なぜ なぜ 会ってくれなかった 

僕は言葉を放つ

言葉は放たれた瞬間 彼女に届くことなく

消え去ってしまう


僕がそばに座っているのに僕の存在すら

彼女は感じていないのかもしれない


和美は表情を全く変えることはない



いつも見る夢

和美と別れてから僕がいつも見る夢



なぜ なぜ 会ってくれなかった