
兵庫県豊岡の城崎にて
「城の崎にて」を読みました。
城崎にて志賀直哉の「城の崎にて」
なぜか読みたくなった。
どんな話か全くわからないまま
城崎の温泉にゆっくりと浸かった後
座敷に寝転んで文庫本を読み始めた。
わずか10ページの短編小説。
志賀直哉の目を通じて語られる
小さな生き物たちや自然と
自分の心の深い内面を描いていた。
「生きている事と
死んで了っている事と、
それは両極ではなかった。」
静かな深い余韻を心に残した。
宮本輝の「錦繍」を思い出した。
「生きていることと、
死んでいることとは、
もしかしたら同じことかもしれへん。
そんな大きな不思議なものを
モーツァルトの優しい音楽が
表現しているような気がしましたの。」
勝沼亜紀さんが、喫茶店のご主人に
モーツァルトの音楽について聞かれた時
に答えた言葉だ。
志賀直哉の「城の崎にて」で描写した
桑の木は今も現存していた。
私は、車から降りて、
じっと桑の葉がヒラヒラと
風に揺れているのを眺め続けていた。