致死性とはいっても、日和見 感染症細菌
アメリカで、Cupriavidus gilardii という有害な細菌が水道水から検出され、その発生源が、建設中の Meta 社の AI データセンターから排出されていることが判明したと報じられています。
Cupriavidus gilardii は、日本語の学名は、カプリアビダス・ジラーディイあるいはカプリアビダス・ギラディイという、ややこしい名称ですが、後者で表記します。
この細菌は、調べてみますと、いわゆる「日和見感染症」を引き起こすもので、つまり、
「免疫不全状態の人や、基礎疾患等により免疫力が低い人だけが重症化する」
タイプのもので、今回ご紹介する記事にも、
> 2026年3月に国際感染症ジャーナルに掲載された研究では、世界中で 32件のヒトのカプリアビダス感染症例が確認され、10人の患者が重篤な合併症を発症し、死亡した。
> しかし研究者らは、患者のほぼ全員が基礎疾患を抱えていたか、免疫力が低下していたことを強調した。
とありますように、普通の人には基本的に影響を与えない細菌です。そもそも世界中で 32例しか報告されていない感染症でもあります。
カプリアビダス・ギラディイに関しては、以下のような論文の一節もあります。
> カプリアビダス・ギラディイは、近年日和見病原体として認識されつつある稀な環境性グラム陰性桿菌である。 frontiersin.org
通常の人は特に懸念するようなものではないのですが、しかし、少し前に、今のアメリカで「サイクロスポーラ」という寄生虫による爆発的な下痢を引き起こす感染事例が数多く報告されていることをご紹介しました。
米国での寄生虫感染症数が急激に増加。そして、このサイクロスポーラ症は、エイズ患者や免疫力が低下した人が感染しやすい「日和見感染症」であるらしい
earthreview.net 2026年7月5日
このサイクロスポーラ症は「日和見 感染症」であり、免疫が通常の人の場合、「本来なら発症しないもの」なのですね。
今回のカプリアビダス・ギラディイというのも、ほぼ同じといえますが、サイクロスポーラ症という日和見感染症がアメリカで広く流行している現状を見ますと、
「人々の免疫状態に広く問題が起きている可能性もある」
と私は思っています。
ですので、本来なら何でもない細菌であるカプリアビダス菌でも、重篤な発症に至る人が出ても不思議ではないのかなと。
全体的な免疫が下がっている社会には、予想もつかないさまざま感染症が流行する素地があるともいえそうです。
それにしても、最近の Meta 社は、ややトラブル続きで、同社の SNS が子どもの精神状態を害しているとして、複数の州から総額 230兆円規模(Meta 社の総資産の 90%ほどになる)の訴訟を起こされています。
デイリーメール紙の記事をご紹介します。
アメリカ主要都市の廃水処理システムから致死性の細菌が発見されたが、これはマーク・ザッカーバーグ氏の8億ドル規模のデータセンターと関連している
Deadly bacteria found in major US city's wastewater system tied to Mark Zuckerberg's $800m data center
dailymail.com2026/07/08
Meta 社がワイオミング州に建設中の大規模 AI データセンターで、建設中に予期せぬ汚染事故が発生したことを受け、厳しい監視の目にさらされている。
マーク・ザッカーバーグ氏が所有する Meta 社は、ワイオミング州シャイアンに 71万5000平方フィートのキャンパスを建設中で、来年稼働開始予定だが、市当局が希少な細菌を含む排水がこのプロジェクトに由来することを突き止めたことを受け、請負業者が批判を浴びている。

Meta社がシャイアンに計画している71万5000平方フィートのキャンパスは、来年稼働開始予定だ。
学名を Cupriavidus gilardii (カプリアビダス・ギラディイ」)というこの細菌は、土壌や水中に自然に存在する。ほとんどの健康な人には無害だが、免疫力が低下している人では、重度の肺炎、血流 感染症、肺感染症を引き起こし、まれに死に至ることもある。
Meta 社の広報担当者はデイリー・メール紙に対し、「委員会が市の廃水(公共の飲料水ではない)からある物質が検出されたことを公表した際、フォルティス社は直ちに産業廃水の排出を停止し、敷地外への搬出を開始しました」と述べた。
「フォルティス社はまた、独立した環境専門家と共同で独自の水質検査を開始しましたが、その物質の痕跡は一切検出されませんでした」
「Meta 社は、シャイアンで良き隣人となることに尽力しており、地域の水資源の保護に努め、この状況が解決するまで、フォルティス社と取締役会との協力関係を引き続き促進していくつもりです」
これは、AI データセンターが地域の水と電力供給に莫大な負荷をかけているとして、全米で監視の目が厳しくなっている中で起こった。
データセンターマップによると、全米には約 4,500のデータセンターがあり、一部の施設では1日に最大 30万ガロンもの水を消費している。これは、およそ 1,000世帯が使用する水の量に相当する。
ゴートシステム社 (Goat Systems LLC)が、Meta 社が「プロジェクト・コスモ」と呼ばれるセンターの建設に利用する法人組織だ。
当局は、汚染された廃水はデータセンターの冷却システムが稼働開始前に準備するために行われる充填・洗浄プロセス中に排出された。
この手順では、冷却パイプに水を満たし、パイプ内のゴミを取り除くために洗浄した後、使用済みの水を下水道に流す。
下水からはカプリアビダス・ギラディイ菌が検出されたものの、当局は依然としてこの細菌の発生源を特定できていないと述べている。
製造工程で使用された水は、シャイアン市の公共事業局から購入したものだった。
汚染の発見は今年初めに行われたが、当局は汚染の背後に何があるのかを特定するのに数ヶ月の調査が必要だったと指摘し、先週の発表につながった。
汚染源が Meta 社のデータセンターであることが判明したことで、シャイアン市の関係者は不意を突かれ、市議会議員のピート・レイボーン氏は、このニュースを「非常に不愉快な驚き」と評した。
レイボーン氏はカウボーイ・ステート・デイリー紙に対し 、市がデータセンター運営会社と結んだ契約の一部について、すでに懸念を抱いていたと語った。
「これはまさに今、我々が最も避けたい事態だ」と彼は述べた。「しかし、これは我々が乗り越えなければならない現実だ」
2026年3月に国際 感染症ジャーナルに掲載された研究では、世界中で 32件のヒトのカプリアビダス感染症例が確認され、10人の患者が重篤な合併症を発症し、死亡した。
しかし研究者らは、患者のほぼ全員が基礎疾患を抱えていたか、免疫力が低下していたことを強調した。
アメリカ国立医学図書館が 2010年に発表した報告書によると、最初に報告された死亡例の一つは、ヨーロッパでの家族旅行中にカプリアビダス・ギラディイ菌に感染し、敗血症で死亡した 12歳のアメリカ人少女に関するものだった。
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