昔の私は、
ジャズのセッションに行くたびに、
かなり緊張していた。
演奏そのものよりも、
「何か言われないかな」と気にしていた。
終わったあとに、
厳しい言葉をかけられることがあった。
・スイングできてない
・ピッチが外れてるよね
・ボサノバを英語で歌わなければいいのに
・ジャズより先に基礎を学んだほうがいい
ぜんぶ正しかった。
不思議と、
そういうことを言うのは、
いつも年上の男性だった。
当時の私は、
それを冷静に受け止められなかった。
ただ、傷ついて、
あとでひとり“反省ノート"に書いて、
また落ち込む。
そんな繰り返しだった。
でも、最近。ふと気づいた。
そういう人に、出会わなくなっている。
セッションに行っても、
穏やかで、あたたかい空気の中で、
ただ音楽を楽しめる。
私が、場所を選ぶようになったのだと思う
ホストの姿勢。
集まる人たちの雰囲気。
音楽への向き合い方。
そういうものを、
自然と見るようになった。
そしてもうひとつ。
自分を責めすぎなくなった。
少しずつ、
「私は私のペースでいい」と
思えるようになった。
そうしたら、
意地悪な人は、
いつの間にか消えていた。
強くなったわけじゃない。
ただ、
自分を大切にしながら、
歌うようになっただけ。
今は、
安心できる場所で、
自分の声と過ごしている。
ボーカリストちか



