自己犠牲を美徳だと思っている人は、

優しくて、我慢強くて、

人のために動ける人だと思われています。

実際、その通りです。

本人も「誰かの役に立ちたい」「関係を壊したくない」

そう思って行動しています。

でも、人間心理学では、

少し違うところに問題が生まれると考えます。

自己犠牲が続くと、

心の中に「期待」が溜まっていきます。

・これだけやったのだから

・これだけ我慢したのだから

・いつか分かってもらえるはず

この期待は、

口に出されないまま積み上がります。

ところが相手は、

それを「好意」や「自然な行動」として受け取ることが多い。

同じ量を返すつもりはなく、

悪気もありません。

このズレが続いたとき、

心の中に残るのが、

「報われなかった」

「分かってもらえなかった」

という感覚です。

それはやがて、

怒りや恨みに変わっていくことがあります。

人を憎みたいわけではない。

責めたいわけでもない。

ただ、

自分の気持ちが置き去りにされ続けただけなのです。

自己犠牲そのものを

望んでいる人は、ほとんどいません。

自己犠牲をすることで、何を得たいのか。

本当は何を求めているのか。

そこに目を向けたとき、

他の選択肢が見えてきます。