「ともの家って、下宿みたい」
今から33年前、築28年の狭くて古い昭和の社宅の我が家に遊びに来た会社時代の同期の一人がすまなそうに言いました。
そう言われて改めて自宅を見回すと、2DKの社宅の部屋は、高価な婚礼家具と北海道のライティングデスク。現品限りの安もののダイニングテーブルとイスと食器棚。実家から持ってきた古い合板の本棚。オレンジ色の傘の照明、ベージュの冷蔵庫に紺色の洗濯機。適当に選んだカーテン。
どこにも統一感がなく、全てがちがはぐでバラバラ。
こだわりのかけらも感じられない、インテリアに全く興味がなかった私を見事に表現した家でした。
そういえば、代々続く会社の社長さんと結婚した同期の家は、モデルハウスのように美しかったっけ。確かに「お金があった」も事実ですが、彼女の美へのこだわりも相当のモノでした。
一緒に働いていた頃、「爪がかけちゃったの。悲しい」と涙ぐむ感性が私の理解を超えていたました。
何も考えずに「じゃ、爪切れば?」と言ったら、「ともにはわからないのよ。この悲しさが」と、言われた私。爪なんかすぐに伸びてくるのに...という私の感性と美へのこだわりは、そんなものでした。
(世間では「美へのこだわりは爪に出る」って言いますよね)
とにかく、その頃の私は、何もかもが面倒くさかったです。
他人に対して異常なくらい気を使うくせに自分に対しては「どうでもいい」と、思っていました。何もかもうまくいかなかったし、未来の夢なんてありませんでした。
書類の〆切期限が来たから、受かりそうな短大を受験し、ほぼ全落ちで唯一受かった短大に行きました。コンピューターはこれからの時代、将来性がありそうだとコンピューターの会社を選んで入ったものの、配属された総務部での好きでもない事務仕事は面白くない上うまくいかずダメダメOL。結婚後は、好きでもない家事を嫌々やる毎日。
片付けなんて、本当に嫌い!
毎日、きれいに片づけるなんて、考えるだけで肩がこっちゃう。ちょっとくらい、散らかっている方がリラックスして落ち着ける。
「片付けなんて、生活に支障をきたした時、まとめてやればいいのよ。ああ、面倒くさい」と、思っていました。
そんな私が今や「整理収納アドバイザー」。
この記事の書き出しの「同期の一言」が私の興味をインテリアに向かせ、インテリアコーディネーターの資格を取るきっかけとなったし、
インテリアコーディネーターの仕事をしようとしたから「整理収納」に出会い、私は今、仕事としている。人生って、何がきっかけになるかわからないものです。
今、整理収納アドバイザーとして活動しているので、インテリアから離れた感がありましたが、今回、宮古島へ行ったことがきっかけで、再び、インテリアへの想いがふつふつと湧いてきました。
なんと、場所は、自宅のトイレ。
頭の中には「サイヤおじさん」と三線(さんしん)の音が流れ、目の前に海の風景が広がり、風を感じながら、夢のような気持ちで宮古島を思い出していました。
ふと、目を開けると...
あれ?ウチの床や建具の色って、宮古島の砂浜の色と似てない?
次の瞬間...
そうか!このイメージでインテリアを作ればいいんだ!
と、覚醒(おおげさ)。
テイストがどうのこうのなんて、どうでもいい。
「好き」を見つけてそのイメージを形にするから、インテリアは楽しいんだ!
気持ちがすごくすっきりして明るくなり、忘れていたワクワク感が湧いてきました。
そこに気づいたら、面白いモノで、先日知人に誘われてランチをしたお店が、まさに私の好きを体現したようなインテリア。
お店の方に話を聴いてみると、内装はインテリアコーディネーターが考えたものではなく、ご主人が若いころ見たスウェーデンの掃除機のCMの「カフェ」が元になっているとか。
いつかこんなカフェを作りたいとずっと思っていたそうで、工務店さんとご主人が相談して壁や天井、床の色をあ~でもない、こ~でもないと相談して作り、テーブルや椅子はご夫婦で探したのだそう。
奥さまによると「椅子、バラバラでしょ?(もちろん、狙ってやっている)イケアやニトリで一つ一つ椅子に座って納得した椅子を買ったんです。だから、お金、かかってないんですよ~」とのこと。
経営者の「好き」にこだわって作ったお店は、店中に経営者の愛情があふれていて居心地がよかったし、私は自分の好きと共通していたのでワクワクしました。
(もちろんお味も So Good!)
このお店のトイレで、思わず、心の中で
「宮古島の漲水御嶽の神様、ありがと~!」
と、叫んだことはここだけの秘密。
あなたも自分の好きにこだわってみてね。
それでは、今日はこの辺で。
↓↓↓ランチに行ったのは、こちらのお店

