心理カウンセラー・公認心理師の
栗林あや(いがぐりこ)です。
突然、何年も前の嫌な出来事を思い出して、急に腹が立つ
ってこと、ありませんか。
もう関係ない人。もう会うこともない人。
自分でもわかっている。
今さら、あの時の出来事を思い出したって、
どうしようもないことくらいわかってる。
でも腹が立つし、気がづくと、
またあの嫌な場面を思い出して、引き戻されている。
「いつまで引きずってるんだろう」
「私はみみっちいのかな」
怒りよりも先に、そうやって自分のことを責めてしまっていました。
・・・みなさんは、思い当たること、ありませんか?
私には、ずっとそういう「腹立たしい記憶」がありました。
20代の頃、隣の部署に、私にだけ当たりが強い上司がいたんです。
他の人には普通なのに、私にだけ冷たい。
理不尽なことで叱られることもありました。
当時の私は、怒りを出せませんでした。
「私が悪いのかもしれない」って思って、笑ってやり過ごしていたんです。
あれから20年以上経っています。
そんなに時間が経っているのに、ふとした瞬間に、その上司のことを思い出してしまって、当時と同じ強さで腹が立つのです。
で、そのたびに「今だにこんなこと思ってるんだ、私」って、自分にがっかりしていました。
でもこれ、根に持っているわけでも、器が小さいわけでもなかったんです。
あのとき、言い返せなかった、飲み込んだ。
その「言えなかった」が、自分の中でずっと終わっていなかったんだと思います。
終わっていないことって、脳がずっと手放さない、と言われています。
しかも、出来事の記憶は薄れても、
そのときの「悔しさ」や「怒り」だけは生のまま残っていることがある。
だから思い出した瞬間、
まるで「今起きている」みたいに腹が立っちゃうんです。
ここで「もう忘れよう」「水に流そう」って思いたくなるけど、
実はこれが逆効果です。
「忘れよう」と思うほど、
「忘れちゃいけないこと」として脳が優先度を上げてしまうのです。
じゃあどうするか。
思い出して腹が立ったら、「あ、また来たな」って気づく。
それだけでよかったです。
怒りって、気づかないまま回り続けているときが一番長引く。
「また来た」と気づいた瞬間に、
「怒っている自分」から「怒りを眺めている自分」に切り替わります。
それだけで、巻き込まれる時間は少しずつ短くなっていきます。
もちろん、魔法みたいに、1回でゼロにはなりません。
でも、「気づいて、戻る」を繰り返していくと、
あの記憶に振り回される時間は確実に減っていきました。
私がそうでした。
あの上司のことを思い出さなくなったわけじゃない。
でも、思い出したときに「あ、また来たな」って思えるようになってから、
自分を責める時間がかなり減りました。
忘れなくていい。
「もう怒るな」って自分に言わなくていい。
気づいて、戻る。
それを癖づけてみるといいです。
今日の話は、YouTubeでも話しています。
動画で聞きたい方はこちらからどうぞ。
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https://youtu.be/ovH3K4TEIC4
栗林あや(いがぐりこ)でした。
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