心理カウンセラー・公認心理師の
栗林あや(いがぐりこ)です。
誰かを見て、「私はあの人よりはマシだな」と思って、ちょっとホッとした。
でもその直後に、「人を見下して安心するなんて、私は最低だ」って、自分が嫌になった。
・・・こういうことって、ありませんか?
実は、私にもあります。
今でも覚えている出来事があります。
私は母子家庭で育ちました。
当時は周りのほとんどが両親揃った家庭で、母子家庭の子は少なかった。
私はずっと、どこかに劣等感を抱えていました。
そんな中で、中学の時、クラスに同じように母子家庭の子が一人いたのです。
その子は、私にとって心の支えでした。
同じ境遇だからこそ、わかり合える大切な存在だったのです。
でもあるとき、その子のお母さんが、夜にお仕事をされていて、
友達は夜は一人で過ごしていると聞いたとき、
「よかった、私のほうがまだマシだ」と思ってしまったのです。
支えだったはずの子に対して、「マシ」と思って安心した。
そのあとに来た罪悪感は、今でも覚えています。
当時の私は、自分の中にある劣等感が不安で不安で仕方なくて、
無意識に「安心を借りにいった」んだと思います。
相手が大事な人かどうかは関係なかった。
それくらい、心が不安定だったのです。
カウンセリングでも、同じような相談を受けることがあります。
見下して安心するのは、性格が悪いからじゃありません。
心が必死にバランスを取ろうとしている、一種の心の応急処置です。
だから、やめようと思っても止められない。
でも、本当にあなたを苦しめているのは
「見下したこと」そのものじゃなく、
そのあとの「罪悪感」のほうです。
見下す→罪悪感→自分を責める→自信が下がる→不安になる→また誰かを見つけて見下す。
このループを回しているのは、「見下した自分を責めること」のほうです。
じゃあどうすればいいか。
一つだけ、私がやっている方法をお伝えしますね。
見下した自分に気づいたとき、「私って最低だな」と責める代わりに、
「あ、今、安心を借りにいったんだな」とだけ思ってみてください。
「見下した」と思うと、自分が悪者になります。
でも「安心を借りにいった」と思うと、
「ああ、それだけ不安だったんだな」って、自分の状態に気づくことができます。
やっていることは同じです。
でも、名前の付け方を変えるだけで、罪悪感が発動しにくくなります。
見下しをやめるんじゃなくて、見下したあとの反応を変える。
それだけで、罪悪感のループが止まりやすくなりますよ。
よかったら試してみてくださいね。

今日の話は、YouTubeでも話しています。
動画で聞きたい方はこちらからどうぞ。
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