心理カウンセラー・公認心理師の

栗林あや(いがぐりこ)です。

 

自分の欠点って何ですか、と聞かれたら、

パッと答えられる人って多いんじゃないかなと思います。
 

飽きっぽい。おっちょこちょい。暗い。決断力がない。つい余計なことを言ってしまう。


こういうのって、もうずっと自分の中で「ダメなところ」として確定していませんか。

 

何十年も「これが私の短所です」と思い続けていて、疑ったこともない、みたいな。

 

 


私もそうでした。


私はずっと、自分の「気にしすぎる性格」が嫌いでした。

 


人の目が気になる。

 

顔色をうかがってしまう。

 

相手のちょっとした表情の変化とか、声の雰囲気とか、場の空気の微妙なズレとか、いちいち拾ってしまう。


普通の人が気にしないようなことに気づいてしまって、

一人で勝手にしんどくなるんですよね…。

 


「なんでこんなに細かいんだろう」

 

「もっとおおらかに生きられたらラクなのに」

 

って、本気で思っていました。

 


この性格のせいで、人といると疲れるし、

余計なことを先回りして気を遣ってしまうし、

自分の気持ちは出せないし、

 

損な性格だなって、ずっと思っていたのです。

 

 


でも、カウンセラーの仕事を始めてから、

ちょっとずつ見え方が変わってきました。


特に大きかったのは、

セミナー講師のサポート業務をするようになってからです。

 


セミナーって、講師が前で話している間にも、

会場ではいろんなことが起きています。


たとえば、ちょっと肩をすくめている受講生がいる。

 

寒いのかな、と思ってそっと膝掛けを持っていくと、すごく喜ばれたりする。

 


講師は話すことに集中しているから、そこまで見ることはできません。

 

でも私には見えてしまう。

 

相手のちょっとした仕草とか、表情の変化とか、言いたそうだけど言えない空気とか。

 


これ、私がずっと「欠点だ」と思っていた、

あの「気にしすぎる力」が役立っていたのです。


「私のこの面倒くさい性格、ここで使えるんだ」って、

最初は本当にびっくりしました。

 


30年以上「欠点」として確定していたものが、

見る角度を変えたら「洞察力」だった。

 


何も変わっていないです。

 

私の性格は昔から同じ。

 

ただ、それを活かせる場所に出会っただけでした。

 

 


こういうことって、カウンセリングの現場でもよく見かけます。


「おっちょこちょいで困ってるんです」という方に

「それだけ自分のことを冷静に見つめられるってことですよね」って返すと、すごく驚かれます。

 


「決断力がないんです」という方に

「いつも複数の選択肢を持っていて、いろんな人の立場を考えているんですね」と言うと、

「そんなふうに思ったことなかった」と言われる。

 


本人にとっては「欠点」で確定していることが、

別の角度から見たらまったく違うものに見えている。

 

こういうことって、本当によくあります。

 

 


なんでこういうことが起きるかというと、

私たちは自分のことを見るとき、

「一つのメガネ」しかかけていないからなんですよね。

 


「気にしすぎる=損な性格」というメガネを一度かけたら、

もうそれ以外の見え方ができなくなる。

 

当たり前だと思っているから、自分では外せないんです。

 


でも周りの人は違うメガネをかけている。

 

だから同じことを聞いても、見えるものが全然違う。

 

 


ここで大事なのは、一人の意見だけを鵜呑みにしないことです。


たとえばお母さんから「あんたは気にしすぎなんだから」と言われ続けて育ったとしたら、

 

「お母さんのメガネ」がそのまま自分のメガネになっていますよね。

 

 

それを、また別の誰か一人の意見に乗り換えるだけだと、

また同じことが起きてしまう。

 


だから、いろんな人の見方に触れてみるといいです。

 

その中から「あ、これはしっくりくるな」というものを自分で選び取る。

 

全部を受け入れなくていいし、

ぴったりくるものがすぐに見つからなくてもいい。


「自分が思っている以外の見方もあるんだな」と知るだけで、

ちょっと気持ちが楽になることがあります。

 


あと、面白いなと思うのが、

他人の欠点に対しては、

「別の見方」がわりと簡単に浮かぶことが多いです。

 

「飽きっぽいんです」と言われたら

「いろんなことに興味があるんだね」って、

そんなに考え込まなくても出てくる。

 


でも自分のことになると、全然出てこない。


だから、自分の欠点の見方を変えるのって、

一人でやるものじゃないんだと思います。

 

人の力を借りるものなんです。

 

 


私だって、自分一人ではずっと

「気にしすぎる面倒な性格」のままでした。

 

仕事を通して、人と関わる中で、

初めて「これって洞察力だったんだ」と気づけたんですよね。

 


自分の「思い込みのメガネ」は、自分では外せない。

 

でも、誰かと関わることで外れる瞬間がある。


一回ズレたら、もう前とまったく同じようには見えなくなります。

 

それくらい、人からもらう「気づき」って大きいです。

 

 


もし今、ずっと自分の欠点だと思い込んでいることがあったら、

誰かに話してみてください。


自分では絶対に思いつかなかった見え方を、

きっと教えてもらえると思います。

 


一人で抱えていると「これが私だから」で終わってしまうけど、

誰かに話すことで「あれ、そうだったのかな」が始まる。


その「あれ?」が、心がラクになる入り口だったりしますよ。

 

 


 

 

私のカウンセリングでも、

こういう「メガネのかけ替え」はよくやっています。

 

自分では気づけなかった見方に出会いたいなという方は、

よかったら一度お話ししにきてくださいね。
 

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