有明の
つれなく見えし
別れより
暁ばかり
憂きものはなし
壬生忠岑
◯一般的な解釈
有明の月がつれなく見えた
あのときの別れ以来
暁ほど憂うことはないです。
・有明の月
下弦(陰暦十六日以降)の月。
・つれなく
つれない、冷淡、無情。
・暁 あかつき
夜明け前のまだ暗いうち。
・〜ばかり〜なし
〜ほど〜はない。
暁ばかり憂きものはなし
暁ほど憂うものはない。
◯山口志道の解釈
有明の月を一人で見てる。
月の明かりは照らしても照らしがいも無く
私は恋人の所に来ても来たる甲斐もなく
下紐も解かずにただ一人別れて帰る。
そのときより
有明より暁の方が憂うということを
身にしみじみと思えた。
・つれなし
連れ無し。連れがいない。
つまり一人という意味。
有明の月を一人で見ている。
・〜より〜ばかり憂き
有明より暁の方が憂うの意。
◯一般的な解釈と志道の解釈の違い
・つれなし
一般的な解釈では「つれない、冷淡」と解釈しているのに対し、志道は「一人」と解釈していますね。
・より
一般的な解釈は「より」を「〜して以来」と解釈しているのに対し、
志道は「〜よりも〜の方が(憂う)」と解釈してますね。
◎昔の男性は夜な夜な女性の元に通い、有明の月を見ながら帰ったんですね
◯壬生忠岑 みぶのただみね
九世紀末から十世紀前半の人。
壬生忠見の父。
三十六歌仙の一人。
官位は低かったが歌人としての評価は高かった。
失恋したときはこの有明の月を![]()
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この百人一首シリーズでは江戸時代の国学者、山口志道著「百首正解」を現代人にもわかるようまとめています。
山口志道は言霊や神代学に精通しており、ひふみ神示の岡本天明や合気道開祖の植芝盛平、大本の出口王仁三郎らに多大な影響を与えています。
鷹屋敷洋史
参考図書
・「百首正解」山口志道
・「言霊秘書 山口志道言霊霊学全集」八幡書店
・「原色小倉百人一首」文英堂
鈴木日出男 山口慎一 依田泰 共著
・「ちはやと覚える百人一首」講談社
漫画 末次由紀 著 あんの秀子
・「千年後の百人一首」リトルモア
清川あさみ+最果タヒ


