立ち別れ
いなばの山の
峯に生ふる(おうる)
まつとしきかば
今かへり来む
中納言行平
◯一般的な解釈
行平が因幡国へ赴任する際に
都の人達との別れを惜しんだ歌である。
別れて因幡(いなば)国へ行くとしても
稲羽山の峰に生えている松のように
あなたが待っていると聞いたならば
私はすぐに返って来よう。
・いなばの山
因幡国の稲羽山と往(イ)なばの掛詞
・往なば(イナバ)
往ってしまうとしても
・生ふる(おうる)
生える
・まつとしきかば
まつは松と待つの掛詞
・帰り来む
返ってこよう
◯山口志道の解釈
立ち別れて因幡の国に去(イ)なば
その山の峯に生える松のように
我れを待つと聞いたならば
早く帰り来む。
・たち別れいなば
立ち別れて去(イナ)くなる
◯一般的な解釈と志道の解釈の違い
・いなば
一般的な解釈は「往なば(イナバ)」としているのに対し
志道は「去ば(イナバ)」としている点が違いますね。
つまり、「往く」と「去る」の違いです。
あなたはどちらがふさわしいと思いますか![]()
◯中納言行平818〜893
在原行平(アリワラノユキヒラ)
在原業平(ナリヒラ)の兄
最も古いと言われる歌合(ウタアワセ)の主催者。
鳥取県 因幡国一ノ宮宇倍神社
https://www.ubejinja.or.jp/index.php
この百人一首シリーズでは江戸時代の国学者、山口志道著「百首正解」を現代人にもわかるようまとめています。
山口志道は言霊や神代学に精通しており、ひふみ神示の岡本天明や合気道開祖の植芝盛平、大本の出口王仁三郎らに多大な影響を与えています。
鷹屋敷洋史
参考図書
・「百首正解」山口志道
・「原色小倉百人一首」
鈴木日出男 山口慎一 依田泰 共著 文英堂
・「ちはやと覚える百人一首」講談社
漫画 末次由紀 著 あんの秀子





