[社説]障害者が働きがいある職場をhttps://t.co/qXjINZAW9P
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) 2026年7月1日

企業に義務付ける障害者の法定雇用率が1日、2.5%から2.7%に引き上げられた。
各社は雇用率の達成だけでなく、障害のある人がやりがいを持って働けるよう環境整備も進めてほしい。
法定雇用率の引き上げは2024年4月以来だ。厚生労働省によると25年の雇用障害者数は前年比4%増の約70万人で、過去最高を更新した。
ただ法定雇用率を達成している企業の割合は46%にとどまる。近年引き上げのピッチが速まり、採用に苦慮する面もある。
法定雇用率を満たすために、「障害者雇用ビジネス」を利用する企業も増えている。
農園やサテライトオフィスなど障害者が働く場を提供し、雇用管理まで手助けするビジネスだ。
厚労省の調査によると、25年10月時点で利用企業は1800社以上あるという。
障害者雇用の経験が乏しかったり、適した業務がなかったり、利用企業にも事情はあるだろう。
だが障害者が一般社員と接することがなく、1日の作業が極端に少ないケースもある。
人数あわせのために外部に丸投げするような状態は望ましいとは言えまい。
厚労省の審議会は障害者雇用ビジネスのあり方について議論を始めている。適正運用のために一定のルール作りは必要だろう。
企業に本来求められるのは、障害者が安心して長く働ける場づくりだ。
短時間勤務や在宅勤務、デジタル技術も活用して働きやすい環境を整えたい。成長を後押しする人材育成の視点も重要だ。
障害者雇用率が約4.4%と高いファンケルグループでは、知的障害者ら約100人が働き、ビルクリーニングなどの資格・検定の取得を会社が支援する。
各人の強みや希望職種などの情報を一元化した人材管理システムを年内につくり、適材適所の配置転換に生かすという。役割や職責に応じた新たな報酬制度も計画している。
人口減の日本では働き手はますます貴重になる。障害の有無にかかわらず、誰もが能力を発揮して活躍できる社会を目指したい。
雇用率アップと安心、楽しく働ける職場環境が大切だと思います