冬休み中は大好きな小津安二郎監督の代表作をDVD鑑賞映画ええ、言われなくてもわかってます。今年は思いっきり寝正月してみました。これこそがお正月休みの醍醐味というものっなにか?



「麦秋」
「お茶漬けの味」
「早春」
「東京暮色」(
初見
「彼岸花」
「浮草」(
初見
「秋日和」
「秋刀魚の味」



こちらは全て50~60年代の小津映画。この「秋刀魚の味」が遺作なので、比較的後期の作品ということになります。他にももちろん「東京物語」や「晩春」など小津を代表する有名な作品がありますが、何度も見ているので、今回は未見のものや、忘れかけていた名作を中心にしました。女優さんが皆ため息が出るほど本当にキレイきら「彼岸花」に出てくる山本富士子は絶世の美女ビックリマークすらっと着物を着こなしてあんなにかわいらしく情緒豊かな京都弁を話す姿は大輪の花のよう黄色い花そして、この「彼岸花」の端役で見出された岩下志麻は、見事「秋刀魚の味」のヒロインに抜擢されたという。小津は次回作のヒロインにも岩下志麻を想定していたみたいですが、その完成を待たずに帰らぬ人となりました。


そういえば今回これだけの作品を毎日続けて見たので気付いたのですが、いろんな作品の中に出てくる職場やレストラン、カフェなどのセットが全て同じなんですよ。ラーメン屋、うなぎ屋、カフェ、居酒屋、それに家の中まで・・・プww全部出てくるセットはどの作品でも同じ名前で登場します笑まぁ役者もほぼ同じなんですけどね。。原節子は「紀子」という役を3度も演じていますし、笠智衆は周吉という役を何度かやっているはず。こうした遊びも小津のお茶目な人柄を思わせます。成瀬巳喜男が女性の人生に焦点をあてていたのに対し、小津が見つめるのはいつも「家族のあり方」だった。父と娘、母と娘、兄弟、姉妹、親と子・・・。ひとつの家族の終焉だったり、別れだったり。こんな身近で普遍的なテーマだからこそ多くの人の心に響くのだと思う。


あとありきたりになってしまうけど、やっぱり原節子は小津の永遠のミューズだなぁおとめ座彼女が演じる人物ではなく、彼女自身の人としての魅力がどの映画にもあふれている。これは原節子だけではなく、他の俳優にも言えることですけどね。最初に「麦秋」を観た時、原節子のような女性になるんだびっくりマーク1と心に誓ったな。。えへへ…山本富士子や有馬稲子のような超絶美人ではないけれど、総合的な女性の美を体現している人だと思いますね。




「劇場版・エヴァンゲリオンQ」 庵野秀明監督

「東京家族」 山田洋次監督
「甘い生活」 フェデリコ・フェリーニ監督
「ベルリン・天使の詩」(リピート) ヴィム・ヴェンダース監督
「かぞくのくに」 ヤン・ヨンヒ監督



山田洋次監督の「東京家族」は小津安二郎の「東京物語」をマネした映画。自身もはっきり「真似した」と語っていた。自分の中で最高峰だと思う映画を真似して何が悪いはてなマークとね。かの印象派画家ルノアールも自らの最期を悟ったときに、最も尊敬するルーベンスの画風を真似して遺作「浴女たち」を描いたという。山田監督も自身と同じ松竹に所属していた巨匠監督に憧れを抱くのは当然といえば当然。ただ、若い頃は、全くいい映画だと思わなかったそうだ。むしろ、つまらんと思っていたらしいが、年を重ねてこの映画の素晴らしさに気付いたのだそう。小津の「東京物語」をそのまま現代に移すのは無理があるので、多少の脚色や設定の変更はありますが、私はいい映画だと思った合格小津版よりも幅広い年代層がとっつきやすいテーマなのではないでしょうか。



イタリアの大大巨匠監督フェデリコ・フェリーニの名作「甘い生活」を劇場で観る機会に恵まれるなんてキャ午前十時の映画祭に感謝ですGOOD今年も開催が決定しましたが、本数が激減した上、上映作品も定番の大作ものばかり・・・くすんでもきっと「カサブランカ」は観にいっちゃうんだろうな。。


「甘い生活」は細かなストーリー設定がなく、一環したテーマを軸に印象的なシーンがちりばめられている。ずばり「上流階級の人間が過ごす自堕落で退廃的な日々」だ。この映画が公開されたのが1960年。日本では小津や黒澤や木下なんかが映画を撮っていたころイタリアはこんなにもスタイリッシュで、芸術性の高い映画を生み出していたという事実に驚愕する。決して優劣を競うわけじゃないが、ただただすごい映画です。ちなみにこの映画に登場する、セレブリティのスクープを追いかけるカメラマンの名前がパパラッツォだったことからパパラッチという言葉が生まれたカメラ




「かぞくのくに」は心に重たくのしかかる映画だったなぁ。時は1972年の設定で、当時日本では差別や貧困に苦しむ在日朝鮮人(北も南も含む)に対して、北朝鮮は夢のような国なのだと伝えられ、多くの人が移住を果たした。この映画に出てくる主人公のソンホは16歳のときにたった一人で国へ渡り、25年経った今やっと病気の治療を目的として3ヶ月の帰国が許されることになる。日本と北朝鮮。この2つの国の間の緊張感を理解する私たちにとっては非常に心が痛むし、やりきれない悲しみがこみ上げる。一緒に観にいった友人は、この映画は欧米人に響くのだろうかはてなマークと言っていたが、ひとつの家族が抱える無念や、病気の息子に何もしてやれない母親の気持ち、感情を表に出さない父親の後悔、たったひとりの兄を奪った妹の理不尽な国に対する怒りなどは、万国共通でボーダーレスなのではなかろうか。北朝鮮からの突然の指令により、ピョンヤンに帰国と相成ったソンホが、空港へ向かう車の中で静かに「白いブランコ」を唄う表情がとても印象的だった。