茶室になくてはならないものの一つに「掛け軸」があります。
ただ、掛かってるだけではありませんよ^ ^
掛け軸は、その日の「テーマ」を表しています。
おめでたい席には、おめでたい言葉や画が。
春には春の言葉や画が。
その日にふさわしいテーマの掛け軸を、亭主が選んでいるんです。
掛け軸には、言葉だけの「禅語」と、絵とことばの「画賛」があります。
今日はこの掛け軸について、ご説明してまいりま~す。
なお、茶道では「掛け物」や「軸」と言います。ここでは分かりやすく、読者の方たちに違和感のないよう「掛け軸」を使いますね。
●何をするもの?
掛け軸はその日のテーマを表す大切な役割を持ちます。
お客は茶室に入ると、まず掛け軸を拝見します。
●材質は?
和紙と裂(きれ)でできています。
一番下の丸い筒(軸)は、漆塗りがほとんどで、まれに象牙や磁器のものもあります。
●形は決まっている?
ほぼ四角ではないでしょうか。
一番よくみられるのが縦書きに書かれている縦長の掛け軸。2文字程の横書きもあり、その場合は太い縦長の掛け軸になります。
裂の部分の形もほぼ決まっています。
●誰がつくる?
「表具師(ひょうぐし)」という職人さんがつくります。
表具師は、扇子から紙だけをはがし、掛け軸に表装したり、襖に貼り付けたりします。
昔の巻紙に書かれた一連の和歌を、歌ごとに切って掛け軸にしているのもありますよ。
美術館には、信長や家康の手紙を掛け軸にしたものが見られますね。
●読みたーい!でも。。。
現代の暮らしは、床の間のない家も多いですよね。我が家もそうです。掛け軸そのものを読む機会がほとんどありません。
場数を踏むことで、同じ言葉を度々見たり、崩し字は似ていたりと、読めることが増えます。
●何が書いてあるの?
言葉のみが書かれているものは、おもに「禅語」です。
「日々是好日」(にちにち これこうじつ)は、故樹木希林さんの映画で有名になりました。そして「日々是好日」という言葉であれば、崩し字でも読めるのではないでしょうか。
禅語の例を挙げてみますね。
・弄花香満衣(はなをろうすれば か えにみつ)
・壺中日月長(こちゅう じつげつながし)
・語尽山雲海月長(かたりつくす さんうんかいげつのちょう)
・松樹千年翠(しょうじゅ せんねんのみどり)
何となく分かるかんじ~?
※「一華開五葉」(いっか ごようをひらく)。
掛け軸の言葉に、私はずいぶん励まされてきました。その先の世界に広がる無常のようなものを目の前にして、自分の悩みなど小さく思えてくるのです。
さて、今度どこかで掛け軸を見かけたら、何と書いてあるか、読んでみてくださいね。もしも分からなければ、そこの主(あるじ)に尋ねてみてくださいね。
掛け軸は、その場のテーマですから、分かると理解が深まり、世界が広がって見えますよ。
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